真宗大谷派三条別院(森田成美輪番・三条市本町2)で17日、御煤払(おすすはら)い奉仕団によるすす払いと法話が行われた。
三条教区は組(そ)と呼ばれる小教区に区分されており、御煤払い奉仕団を行っているのは第18組。第18組は新潟市南区、同西蒲区、同西区、燕市の30カ寺から成る。
ことしは先の報恩講のお取越で商店街と連携するなど、地域との関係が深まっていることもあり、好機を生かそうと、すす払いに参加を呼びかけるちらしも作成した。おかげで門徒をはじめ、三条別院職員や三条教区の寺院の僧りょなど、例年より多めの60人近くが参加した。
すす払いは午前9時から本堂で森田輪番がマスクを着けて金色の須弥壇(しゅみだん)に上がって本尊のすす払いを行い、三条別院前の浄圓寺住職が宗祖親鸞(しんらん)の真向(まむ)きの御影(ごえい)をすす払いしてから始まった。
脚立に上がって本堂の天井を払い、掃除機をかけ、畳をふき、それが終わると旧御堂、書院と順に掃除して1時間余りで終わった。このあと石川県の西勝寺住職から「真宗における正月-煤払いについて」題した法話を聞いた。
第18組は30年ほど前に京都の本山へ団体参拝した。その旅帰りの祝いを三条別院でとなったときにちょうど12月中ごろだったので、せっかくならすす払いもと始まった。以来、前夜は三条別院に泊まって翌日はすす払いの奉仕が毎年恒例になっている。
第18組の副組長、燕市関崎の重蓮寺の関崎幸孝住職(63)は「すす払いは大事な行事。単にほこりを掃除するだけでなく、仏にお仕えすること。1年のすすを落としてこれが終わると正月という気分になる」と話していた。