帝国データバンクによると惣菜(そうざい)製造の有限会社ハトヤ食品(加藤峰子代表・新潟市北区島見町・資本金1200万円)は、15日に事業を停止し、事後処理を内山晶弁護士(新潟市中央区上所1)ほか1人に一任し、自己破産申請の準備に入った。負債は2020年7月期時点で約2億4000万円。
同社は1948年創業、67年4月に法人改組した惣菜製造業者。学校給食や食品スーパー向けの業務用惣菜の製造を軸に、スイーツの製造も手がけてきた。
自社工場で和風から洋風まで幅広く惣菜製造を手がけ、県内小中学校の学校給食向けに納品するほか、食品スーパー向は惣菜コーナーで展開、97年7月期には年売上高約3億7300万円を計上していた。
しかし同業者との競合が加速し、受注量が減少傾向で推移。近年は2020年以降、新型コロナウイルス感染拡大の影響で一時期、学校が休校したことなどもマイナス要因となった。
その後、学校給食の入札で他社が台頭。さらに食品スーパー向けも価格交渉が難航するなかで取り引きが縮小し、22年7月期の年売上高は約2億円までに低下し、5期連続の赤字決算で大幅な債務超過が続いていた。
新型コロナ有志などを利用しつつ事業立て直しを図ったが原材料価格や電気料金の高騰に加えて人手不足もあり、事業経営を断念した。