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新大コシヒカリをドローンで直播 燕市で播種作業実演会 新大コシヒカリの取り組みを講演

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新潟県燕市は8日、水稲高温耐性品種「新大コシヒカリ」の播種作業実演会を開いた。ドローンや直播(ちょくはん)による直播作業を実演し、猛暑に強いコメづくりと省力化技術の可能性を参加した約20人の農業者に示した。

「新大コシヒカリ」の播種作業実演会
「新大コシヒカリ」の播種作業実演会

新大コシヒカリは、新潟大学が開発した高温耐性品種「コシヒカリ新潟大学NU1号」。燕市は新潟大学と連携し、昨年度から試験栽培に取り組んでいる。近年の猛暑によるコメの品質低下が懸念されるなか、高温に強い品種の導入を進めるのがねらいだ。

実演は燕市次新地内の水田で行った。試験ほ場は各50アールで、「新大コシヒカリ」をドローンで直播する区画、直播機で直播する区画、比較用にコシヒカリを無人仕様の直播機で直播する区画を設けた。

「新大コシヒカリ」のドローンによる播種作業の実演
「新大コシヒカリ」のドローンによる播種作業の実演

昨年は播種後の出芽不良で再播種となり、生育や収量に課題が残ったことから、ことしは5月8日と早い時期に播種作業を組み込んだ。燕市農政課は「今後も草丈や生育状況をできる限り情報提供し、順次公表していきたい」とした。

収穫後は道の駅国上で試食や販売も計画

試験栽培を担うのは株式会社アグリシップ。佐藤広幸代表取締役は、ことしはカルパーコーティングを用い、いもち病対策資材なども組み合わせて挑戦したことを紹介した。播種量は乾もみで10アール当たり2.5キロを目安にしたという。

直播機で直播
直播機で直播

肥料はドローン直播区、直播機直播区とも窒素成分で10アール当たり3キロにそろえた。昨年11月には稲わら分解資材も散布し、メタン排出抑制や生育への効果も検証する。

燕市では10月下旬ごろ、道の駅国上で開かれる収穫祭にあわせ、新大コシヒカリの試食や販売も計画している。

コシヒカリを無人仕様の直播機で直播
コシヒカリを無人仕様の直播機で直播

三ツ井教授が講演「高温下で違いが見える」

実演後は川前公民館で講演会を開き、新大コシヒカリを開発した新潟大学の三ツ井敏明特任教授が「新大コシヒカリ2026年の取組」と題して講演した。

三ツ井特任教授は、新大コシヒカリについて「掛け合わせではなく、コシヒカリの変異体。草丈や草型、玄米はコシヒカリにそっくりだが、高温登熟性が強い」と説明した。

新潟大学の三ツ井敏明特任教授
新潟大学の三ツ井敏明特任教授

2023年の猛暑では、コシヒカリが倒伏した一方、新大コシヒカリは草丈が20センチ以上低く、最後までしっかり収穫を迎えた例を紹介した。

さらに、高温耐性に加えて乾燥耐性や冠水耐性の可能性、メタン抑制に向けた中干し期間の延長、稲わら分解資材、ドローン直播など、環境にやさしい米づくりへの展開も説明した。

講演会
講演会

商品開発にも取り組んでおり、米の販売に加え、おにぎり、パックご飯、日本酒などへの広がりにも触れ、「燕の新大コシヒカリでおにぎりができれば」と期待を示した。

直まきは「避けて通れない技術」

(株)クボタの渡辺広治技術顧問が「水稲直播栽培の現状と今後」について情報提供した。農家の高齢化や人材確保の難しさ、1人当たりの作付面積拡大、異常気象への対応を現場の大きな課題に挙げ、「その対応策のひとつが直播技術」と話した。

クボタの渡辺広治技術顧問
クボタの渡辺広治技術顧問

直播には湛水直播や乾田直播があり、育苗が不要で作業分散できる一方、出芽不良や雑草、倒伏などのリスクもある。渡辺さんは「直播は今の稲作経営の現状のなかで、避けて通れない技術」とし、技術レベルを上げて安定生産につなげる必要性を強調した。

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