段ボール製品を手がける(株)西山カートン(新潟県三条市西潟、西山徳芳代表取締役社長)は19日、来年夏に暫定開通する国道289号八十里越の紅葉風景を大きく印刷した段ボール製パネルを三条市に寄贈した。幅2.8メートル、高さ1.75メートルの大画面を25箱で構成。分解して乗用車でも運べるつくりで、八十里越の開通に向けた観光PRなどに役立ててもらう。

「やっぱり大きいと迫力」天空大橋と紅葉の再現に目を見張る
三条市と福島県只見町を結ぶ八十里越のハイライトといえば、80メートルを超える橋脚を持つ八十里越天空大橋。パネルには、この橋を中心に紅葉した山々が画面いっぱいに広がる。ドローンで撮影した写真を段ボール箱の側面に分割して印刷した。
贈呈では、西山社長と西山芳彬取締役が市役所を訪れ、滝沢亮市長に製作方法や使い方を説明した。「やっぱり大きいと迫力がありますよね。雄大さも出てます」と滝沢市長は目を見張った。
広告
西山社長は、滝沢市長と会議で一緒になったときにこの写真を目にし、「でっかいのがあったらいいなと思ってた」と製作のきっかけを説明。新たに導入した印刷設備を何かに活用できないかと考え、観光PR用のパネルを提案したと話した。
滝沢市長は「来年のこの秋の時期には、この紅葉を皆さんと一緒に直接、見られるわけで」と、開通後の景色にも思いを寄せた。
箱に分けて持ち運びやすく
段ボール箱は幅60センチ、高さ35センチ、奥行き20センチで、一部は幅40センチ。縦横5個ずつ積み重ねると、ジグソーパズルのように一枚の大きな写真が完成する。同様のパネルは、データ加工費などを含め約10万円で受注するという。

大きな一枚板にせず箱に分けた理由について、西山取締役は「持ち運びやすいように」と説明した。当初製作した平板のサンプルは、折らないと普通の車に載せられなかった。そこで、お家芸の段ボール箱に印刷する形にした。
滝沢市長も「毎回、外してやれば、いろんなところに持ち運びができる」と感心。西山社長は展示会やイベントに持ち込み、その場で組み立てて使うことを想定している。
広告
滝沢市長からは、箱の別の面にも印刷することで、秋は紅葉、夏は新緑と、季節に合わせて見せる風景を変えるアイデアも出た。
版いらずの直接印刷 少量の商品パッケージにも
製作には、国の事業再構築補助金を活用して昨年導入した大型インクジェットプリンターを使った。厚紙や段ボールに直接カラー印刷でき、幅2.5メートル、長さ4メートルまで対応する。

西山取締役は「パソコンで使えるようなプリンターと一緒に、段ボールを直接、印刷している」と説明。箱に折る前の平らな状態で印刷し、その後、形に合わせて切り抜いている。
西山社長が強調したのは、印刷用の版が必要なく、少量の注文にも対応できることだ。「1個でもできます」と話し、工具メーカーの限定商品のパッケージを手がけた例を紹介した。保育園の行事で使う箱や、文化祭の出し物、農産物のオリジナル箱などにも使えるという。
西山社長は、大きな観光パネルの寄贈をきっかけに段ボールへの直接印刷を知ってもらい、少量の商品や製品のパッケージにも活用してほしいと期待していた。
