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三条・一ノ木戸商店街をまるごとアートの舞台に初の「ちいさな芸術祭」 地元の不要品や植物が作品に 7、8日はマルシェも

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新潟県三条市の一ノ木戸商店街で11月1日(日)から16日(月)まで、商店街の店舗や空き店舗などをアート作品の展示会場にする「ちいさな芸術祭」が初めて開かれる。テーマは「この土地うまれ」。商店街の店で使われなくなった道具や地元の植物などを素材にした作品を展示し、アートを通じて商店街の新たな魅力を発見してもらう。7日(土)、8日(日)には飲食や雑貨販売、ワークショップなどを集めたマルシェも開く。

「ちいさな芸術祭」を中心となって企画した地域おこし協力隊の吉田さん(左)と星さん

花とアート、それぞれの得意分野を生かして企画

主催は一ノ木戸商店街の複合交流拠点「TREE」を運営する株式会社TREE(中川裕稀代表取締役)。企画の中心となったのは、同施設を拠点に活動する三条市地域おこし協力隊の吉田明世(よしだ あきよ)さん(39)と星蒼来(ほし そら)さん(24)の2人。

吉田さんは三条市出身で、東京で15、16年ほど暮らした後、2年ほど前に帰郷。2024年12月から地域おこし協力隊として活動し、店舗を持たない出張花屋「KUJIRA Flower」も営む。

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一方、星さんは福島県会津若松市出身で、ことし4月に着任。抽象画などを制作するアーティストとしても活動しており、8月には三条市内のギャラリーゆうで個展を開いている。

吉田さんは「私が花を得意としていて、星がアートで絵を描いたりするのを得意にしているので、その2人の得意を生かして、商店街に人を呼ぶようなイベントができないかなと考えた」と企画のきっかけを話す。

新潟県内で開かれる「大地の芸術祭」も参考に、商店街のあちこちに作品を展示する「小さな芸術祭」を思いついた。

「アートに興味があるけど商店街に来たことがない人だったり、逆に商店街にはいつもいるけどアートに触れたことがない人だったり。そういう人たちに、ちょっと触れていただく機会がつくれたらなと思って」と吉田さん。

茶箱や古い椅子、稲わらなどがアート作品に

作品づくりの特徴は、地域にあるものを素材として活用すること。商店街の星野園からは茶葉を保管していた大きな茶箱、シューショップイトウからは使わなくなったトルソー(胴体部分のマネキン)や椅子などを提供してもらった。

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さらに、地元で使われなくなったインクやかご、カトラリーなども集めた。三条市下田地域の農家からは稲わら、山からは木の枝や植物なども調達。「この土地で生まれたものでアートを作ってみよう」というのが基本的な考え方だ。

星さんは、提供されたインクで商店街にちなんだ絵を描くほか、かごを使ったつり下げ式のオブジェ、不要になったカトラリーを溶接した立体作品などを制作する。

吉田さんは花や植物を生かし、ハーメルンの館のらせん階段を舞台に、建築物と植物が融合するような大型作品を構想。「車で通る人にも見ていただきたい」と、外からも楽しめる展示を目指す。

このほか、使われなくなった着物と編み物を組み合わせた作品も予定している。

商店街の協力を得て作品を展示するのは9か所。ハーメルンの館、ieスタジオ、旧野嶋書店、シューショップイトウ、ここんち、トヤマ時計店などが展示やイベントの会場となる。

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展示期間中には「三条のなつかし写真展」も開く。商店街や周辺地域の人たちから提供された昔の写真を紹介するもので、かつての橋や道路が拡幅される前の商店街の風景などを通じ、地域の移り変わりを振り返る。

7、8日は飲食、雑貨、ものづくり体験のマルシェ

7日(土)、8日(日)の2日間は、商店街の空き店舗(旧Moon’s・三条市仲之町1-5)を会場に「ちいさな芸術祭マルシェ」を開く。開催時間は両日とも午前10時から午後3時まで。

飲食では、KUMORI COFFEEのコーヒーや「下田の森の美術館 リースとタルトのお店」のタルトなどを販売。7日限定で、季節の野菜を使ったスパイスカレーやチーズケーキも登場する。

物販やワークショップでは、シルクスクリーン体験、木工アート体験、花のラッピングペイント、紙雑貨やイラスト雑貨の販売など。子どもから大人まで楽しめるものづくり体験も用意する。

吉田さんは「マルシェは結構ワークショップもあるので、ものを作るっていうことに触れてみるのを楽しみに来てほしい。それに、おいしいご飯や飲み物も楽しんでもらいたい」と話す。

「こういう店があったんだ」と気づくきっかけに

星さんは、今回の芸術祭が商店街に足を運ぶきっかけになればと期待する。

「やっぱり古くからやっているお店って、入りにくかったりすると思うんです。だけど、何か飾ってあるらしい、展示してあるらしいという別の切り口で見に来てもらって、そこから『こういう店があったんだ』って知ってもらえたら」。

星さん自身、三条に移住してから地域のものづくりの熱気に刺激を受けているという。

「会津にも伝統工芸など作り手はいっぱいいるけど、三条は積極性が全然、違う。皆さんバリバリしているというか。私も影響されて、やろうっていう力になることが多い」と笑う。

商店街の日常の風景の中に、地域の人たちと作り手の発想から生まれたアートが点在する16日間。吉田さんは「何か面白いものをやっているのかな、ぐらいのもっと気軽な気持ちで、ちょっと見に来てほしい」と来場を呼びかけている。

作品展示は11月1日から16日まで、おおむね午前11時から午後6時まで。公開日時は会場によって異なる。

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