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三条別院でお取り越し報恩講が音楽法要で幕開け 物質的豊かさのなかで見失われたご恩を問いかけ

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真宗大谷派三条別院(新潟県三条市本町2)で5日、浄土真宗の宗祖、親鸞(しんらん)の遺徳をしのぶ仏事「お取り越し報恩講」がことしも「報恩講お待ち受け音楽法要」で幕を開けた。8日までの4日間にわたり法要や法話が営まれる。

約30人の僧侶と70人近い合唱団で音楽法要

午前11時から始まった音楽法要には、本堂に約200人の門徒が参拝に集った。三条別院の藤懿信麿(ふじい・のぶまろ)輪番を導師に約30人の僧侶が出仕。県内各地から集まった70人近い合唱団が加わった。

秋晴れに恵まれ、仏教の伝統的な声明(しょうみょう)に西洋音楽の合唱団の歌声が広い本堂に響き渡った。参拝した門徒は静かに手を合わせ、厳かな雰囲気に包まれた。

藤懿輪番が表白で物質的な豊かさのなかで見失われた「ご恩」を問いかけ

法要のなかで藤懿輪番が法要を営む趣旨や願いを仏前に申し述べる「表白(ひょうびゃく)」を読み上げた。

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藤懿輪番は、今回の音楽法要について、伝統的な声明に西洋音楽の技法を取り入れたものであることを紹介し、この法要に続いて三昼夜にわたって勤める報恩講は、親鸞のもとへ足を運ばずにはいられない深いご恩徳から生まれたものと、その意義を説いた。

表白を読み上げる藤懿輪番
表白を読み上げる藤懿輪番

その一方で、「経済至上主義のもと、知的にも物質的にも大いなる豊かさを享受した私たちは、宗祖親鸞聖人のご恩徳はおろか、ご恩そのものが分からなくなったように思われてなりません」と、物質的な豊かさを追い求める現代社会のあり方に疑問を投げかけた。

さらに、ご恩を見失うことで「なぜ私はこの世に生まれてきたのか」と問いながら、今の自分を受け入れられずにもがいている姿があると指摘。本願のご縁に気づくことによって、それまで積み上げてきた価値観を問い直し、自分自身のあり方を見つめ直すことができるとの考えを示した。

そして、本願念仏の教えが伝えられてきたことを喜んだひとりが親鸞であるとし、「このお取り越し法要において、聖人の感動に私たち一人ひとりが真に共感し、本願念仏の仏道に帰入することが願われています」と述べ、参拝者一人ひとりが親鸞の教えに向き合うことの大切さを説いた。

最後に「このたびの法要をご縁として、信心歓喜の歌声が十方に響き渡ることを念じ、一切の人々に如来大悲の恩徳が伝わらんことを」と願いを込め、表白を結んだ。

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音楽法要は約1時間にわたって営まれ、最後に参拝者がそろって本尊に向かって合掌した。

8日まで法要や法話、落語、演劇など

報恩講は、浄土真宗の宗祖、親鸞の命日前後に、その教えと遺徳をしのんで営む法要。三条別院では命日に先立って営むことから「お取り越し報恩講」と呼び、毎年11月5日から8日まで行っている。

お取り越し臨時露店市場が開かれる参道
お取り越し臨時露店市場が開かれる参道

ことしも4日間にわたって法要や法話を営むほか、6日午後7時半からはシアターサンジョーゴボーの第10回公演「ゴールデン ヴォイジャー S」、7日午後0時50分と8日午後1時10分からは落語家の桂春蝶さんによる「鏡の中の親鸞~『歎異抄』より~」を本堂で上演する。

また、5、6日は参道にお取り越し臨時露店市場が開かれるほか、6~8日の朝の法話後には日替わりのあんパンの無料配布も予定している。門徒に限らず誰でも参拝できる。

三条別院 | 浄土真宗 真宗大谷派 新潟教区
https://sanjobetsuin.or.jp/

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