新潟県燕市立大関小学校(岸本政和校長)で16日、セイコーグループによる次世代育成活動「セイコーわくわく時計教室」が開かれた。新潟県内での開催は初めて。同校6年生のうち19人が、時計の歴史や仕組みを学び、水や砂を使って正確な10秒をつくる実験や本物の機械式腕時計の観察に挑戦。最後は自分の将来と、そのために時間をどう使うかを考えた。
時計の歴史から「時間」の仕組みを学ぶ
授業は「もし時計がなかったら、毎日の生活でどんなことが困るか」を考えるところから始まった。「時刻」と「時間」の違いを確認し、日時計、水時計、砂時計、振り子時計と、人間がより正確な時間を知るために時計を進化させてきた歴史をたどった。
児童は4つのグループに分かれ、用意された水や砂などを使って「正確な10秒」をつくる実験に挑戦。筒で水を流す時間を測ったり、砂が落ち切るまでの時間を調整したりと、試行錯誤して10秒に近づけた。
ぴったりに近い10秒をつくったグループもあり、児童は声を上げて喜んだ。一定の動きを繰り返す時間を「周期」といい、周期とその回数を組み合わせることで時間を測れることを学び、時計の基本原理への理解を深めた。
167個の部品を拡大鏡で観察
後半は、本物の機械式腕時計を1人1個ずつ手にして内部を観察した。教材の時計は電池を使わず、ゼンマイがほどける力で動く。児童はリューズを回してゼンマイを巻き、秒針が動き出す様子を確認した。
腕時計に使われている167個の部品を並べた標本も用意され、児童は時計職人が使うような拡大鏡を目に当て、テンプやアンクルなど指定された小さな部品を探した。
高速で左右に往復するテンプや、摩耗を抑えるために使われている赤いルビーを見つけると、顔を時計に近づけて精密な構造をのぞき込んだ。
初めて触れる機械式腕時計に興味津々
腕時計に占める機械式腕時計の割合はわずか3%という。ほとんどの児童にとって初めて触れる機械式腕時計で、その精巧な仕組みに興味津々だった。
セイコーが1969年12月25日に世界初のクオーツ腕時計を発売したことも紹介され、児童はクオーツ(水晶)の原石も観察した。発売当時のクオーツ腕時計は45万円で、当時の大衆車1台ほどの価格だったことも学んだ。
最後は「みらい探検ワーク」として、時計そのものから自分自身の「時間」へとテーマを広げた。
「ものをつくるのが好きか」「人と関わるのが好きか」などの質問をたどりながら自分の興味の方向性を探り、さまざまな職業を示したカードの中から気になる仕事を選択。その仕事に就くために自分のどんな力を伸ばし、これから毎日の時間をどう使っていけばいいのかを考えた。
「なぜ人は働くのか」学ぶ大関小が初応募
「セイコーわくわく時計教室」は、セイコーが「時」を通して子どもたちの学びや成長を支援する次世代育成活動「時育(ときいく)」の一環。2017年に東京都墨田区の小学校2校で始まった。セイコーと知識製造企業(株)リバネスの社員が学校へ出向き、時計の歴史や仕組み、ものづくりなどを体験を交えて教える。現在は年間6、7件程度開催しているという。
大関小では6年生の総合学習で「なぜ人は働くのか」を大きなテーマに学んでいる。今回、教室の募集案内を知った担任教諭が、企業で働く人から直接話を聞き、ものづくりや仕事について学べる機会になるとして初めて応募し、新潟県内で初めての開催校に選ばれた。
担任教諭は、教師が教えるだけでなく、実際に企業で働く人から直接教わることで子どもたちの興味も高まるとし、「いろんな企業が教育に入ってくださるのはとてもありがたい」と話した。
関連リンク
- セイコーわくわく時計教室 | サステナビリティ | セイコーグループ(新しいウィンドウで開く)
