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警察の仕事を体験して修了証 三条、加茂両署が初めて合同で体験型採用説明会

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新潟県警三条署と加茂署は11日、三条署で初めて合同で体験型採用説明会を開いた。高校生6人、大学生4人、小学生2人と保護者を合わせた20人が参加。指紋採取や模擬捜査、交通鑑識などを体験し、警察官の仕事や警察学校での生活について理解を深めた。

三条署と加茂署の合同体験型採用説明会で装備品を装着
三条署と加茂署の合同体験型採用説明会で装備品を装着

県警が今年度から始めた「新潟県警察地域安全貢献プログラム」を取り入れた。従来の見学や体験に社会貢献活動を組み合わせ、参加者が各プログラムを回って単位に相当するシールを集める仕組み。必修の自転車盗難被害防止対策の検討会を含めて5単位以上を集めた中学生以上には、修了証が交付された。

修了証は、警察官採用試験や進学時の面接などで、社会貢献活動に参加した経験として自己アピールに活用できるという。

若手警察官が警察学校の生活を紹介

若手警察官が警察学校の生活を紹介
若手警察官が警察学校の生活を紹介

最初に、加茂署加茂駅前交番に勤務する巡査が、警察官を志した理由や警察学校での生活を紹介した。2024年4月に採用され、現在は交番でパトロールや巡回連絡、事件、事故の初動対応などに当たっている。

採用試験を受ける前、道路で困っていた高齢女性を警察署まで案内し、感謝された経験から「人の役に立つ仕事をしたいという思いが強くなった」と話した。

警察学校では午前6時半の点呼から1日が始まり、法律や捜査、交通などの授業に加え、柔道や剣道、体力づくりにも取り組む。携帯電話は休憩時間などに使用でき、届けを出せば近隣への外出もできるという。

毎週火曜の昼食はカレーで、シーフードやバターチキン、キーマなど種類が変わることや、クリスマスなどには特別メニューが提供されることも紹介。「厳しいだけではなく、同期と一緒に乗り越え、大切な仲間をつくることができる」と警察学校の魅力を語った。

交通鑑識
交通鑑識

自転車盗の防止策を参加者が検討

社会貢献活動では、三条、加茂両市で多発する自転車盗をテーマに、参加者が被害防止策や警察官としてできる活動を考えた。

三条市ではことし1月から5月までに自転車盗が49件発生。このうち無施錠が43件、施錠していたものが6件だった。発生場所は駅が35件と最も多く、商業・公共施設が9件、住宅や会社が4件、路上が1件だった。

加茂市では5件発生し、すべて駅の駐輪場だった。

警察官が「どうすれば自転車が盗まれないか」と問いかけると、参加者から「鍵を掛ける」との答えが上がった。警察官は、標準的な鍵だけでは壊される場合があるとして、ワイヤー錠などを併用する「ツーロック」を呼び掛けた。

警察官が行う対策については「定期的に巡回、パトロールする」との意見も出た。発生時間や場所を分析し、駅駐輪場などを重点的に警戒することや、盗難自転車を発見して張り込み、犯人を検挙する場合もあると説明した。

ひき逃げ事件の模擬捜査を披露

ひき逃げ事件の模擬捜査
ひき逃げ事件の模擬捜査

模擬捜査では、高齢男性が車にはねられ、車が逃走したひき逃げ事件を想定した。

参加者の前で、110番通報の受理から現場警察官への無線指令、目撃者への事情聴取、車両の色やナンバー、逃走方向を無線手配するまでを実演した。

最初に電話を受ける警察官が、けが人の状態や発生場所、逃走車両の特徴を正確に聞き取り、その情報を基に交番勤務員が現場へ向かう一連の流れを紹介。警察官の迅速な聴取や緊迫感のある無線交信に、参加者は真剣に見入っていた。

粉末を使って指紋を採取

鑑識体験では、参加者がアルミニウム粉末などを使って瓶に付着した指紋を浮かび上がらせ、透明なシートで黒い台紙に転写した。

鑑識担当者は、指紋には渦状紋や蹄状紋などの模様があり、分岐点や接合点など複数の特徴を比較して同一人物のものか判断すると説明した。

パトカーや白バイの展示
指紋採取を体験

参加した高校3年生は「ドラマで見たことはあったが、指紋の取り方にもいろいろな方法があることが分かった。指紋はずっと残ると思っていたが、消える前に早く採取する必要があることに驚いた」と話した。

将来は警察官か消防士を志望していると言い、「昔から人を助ける仕事がしたかった。体力や力に自信があるので、それを生かしたい」と話した。

交通鑑識のブースでは、車体に残った傷やゴム片、フロントガラスの破損状況、道路監視カメラやドライブレコーダーの映像から、衝突時の速度や歩行者の進行方向を推定する方法を紹介した。このほか、白バイやパトカー、透明防護盾などの装備品も展示された。

年間279人の採用を予定

県警では、2026年度の警察官などの採用予定人数は年間279人。5月と9月に採用試験を行うが、5月試験は採用予定を下回り、9月試験で人材確保を図る。

少子化でほとんどの職場で求人が難しくなっており、警察官も例外ではない。近年は応募者が採用予定数に届かない状況が続き、欠員分は現職の警察官で補わざるを得ない。

パトカーや白バイの展示
パトカーや白バイの展示

三条署と加茂署もこれまで採用説明会を開いているが、今回、初めて合同で開いたのも、採用活動を強化しようという考えから。ほかにもインスタグラムなどのSNSで業務の魅力を発信している。

県内の高校や大学、専門学校を訪問して説明するほか、東京・銀座の新潟県アンテナショップでも説明会を開き、県外に進学した新潟県出身者のUターンや、県外出身者の採用にも力を入れている。

担当者は「一度、警察署の中に入って仕事を見てもらうことで、警察への印象も変わる。小学生も将来、採用試験を受けてくれるかもしれない。長い目で見た種まきにもなる」と警察官を目指してくれることを願っていた。

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