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「ありそうでなかった」かぼちゃ電車の記憶たどる100キロの旅 保存会長案内で廃線跡巡る「電鉄探訪」ツアー

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1999年に廃線となった旧新潟交通電車線(通称・電鉄)の歴史と沿線の記憶をたどる「会長と行く♪電鉄探訪」ツアーがこのほど開かれた。県内外から集まった鉄道ファンや沿線ゆかりの人たち、メディア関係者ら20人が参加し、かつて新潟市と燕市を結んだ電車線に沿って約100キロを巡る旅を楽しんだ。

燕駅前に到着したかぼちゃ電車バスⅡ
燕駅前に到着したかぼちゃ電車バスⅡ

ツアーは新潟交通の旅行ブランド「くれよん」と、車両保存活動を続ける「かぼちゃ電車保存会」とのコラボレーションで企画された。

集合場所は、新潟市中央区にある万代シテイバスセンター。ここは旧新潟交通電車線の操車場の予定地でもあった場所だ。参加者は「かぼちゃ電車バスⅡ」に乗り込み、できる限り当時の線路に沿って走行しながら、廃線跡やゆかりの場所を巡るという、ありそうでなかった初めてのツアーだ。保存会の平田会長らが各地で当時の様子や保存活動について解説した。

26年続く保存活動の現場へ 

月潟駅を見学
月潟駅を見学

万代シルバーホテルで名物のバスセンターカレーを味わい、電鉄のオリエンテーションを受けたあと、かぼちゃ電車保存会の平田翼会長がガイド役を務めた。

一行は始発駅だった県庁前駅跡を訪れたあと、旧月潟駅で保存車両や駅舎を見学・撮影。さらに終着駅があったJR燕駅周辺を巡り、燕三条地場産センターで買い物を楽しんで帰路についた。

ツアー最大の見どころは、旧月潟駅で保存されている「かぼちゃ電車」の見学だ。オレンジと深緑のツートンカラーから「かぼちゃ電車」の愛称で親しまれた車両は、1999年4月の廃線後も、かぼちゃ電車保存会の市民ボランティアによって保存されてきた。保存活動は26年目を迎えた現在も車体は丁寧に整備され、美しい姿を保っている。

灰方駅跡の石碑とかぼちゃ電車バスⅡ
灰方駅跡の石碑とかぼちゃ電車バスⅡ

会場では保存会スタッフが参加者にコーヒーを振る舞い、電鉄グッズも販売。車両や設備の説明だけでなく、保存活動の苦労話なども交えた交流の場となった。

「毎日乗っていた」沿線住民の思い出

参加者の中には、現在は新潟市西区(旧黒埼町)に住み、現役時代に電車を利用していた70代の女性もいた。

「高校時代から就職するまで毎日乗っていました。新大野駅から県庁前まで通っていたので、本当に懐かしい」と笑顔を見せた。

駅目を表示したかぼちゃ電車バスⅡの電光掲示板
駅名を表示したかぼちゃ電車バスⅡの電光掲示板

「当時はもっと塗装も傷んでいましたが、こんなにきれいによみがえって感動しました。この音を聞いただけでも昔を思い出します」と、保存活動への感謝を口にした。

埼玉から参加「最高の一日」

県外からの参加者も多く、埼玉県から夫婦で訪れた60代の男性は「鉄道全般が好きで、各地の保存車両や廃線跡を巡っています。こうした活動は本当に貴重です」と話した。

燕駅裏
燕駅裏

「昨日から新潟に泊まり、いろいろな鉄道グッズも買えました。最高の一日になりました」と満足そうだった。

ツアーではこのほか、線路跡や踏切の痕跡が残る場所を巡り、サイクリングロードの休憩所となっている小中川駅跡を車窓から見学。灰方駅跡では記念碑の前で下車し、燕駅では現在交番が建つ場所に電鉄燕駅の駅舎があったことなどについて平田会長が説明した。

燕駅を説明する平田会長
燕駅を説明する平田会長

JR燕駅と「かぼちゃ電車バスⅡ」が同じ風景の中に収まる光景は、かぼちゃ電車が現役だった時代を知る人にとって懐かしさを誘う場面となった。

新潟交通「くれよん」の担当者は「今回は試験的な企画だったが、今後も継続して実施していきたい」と話していた。

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