新潟県三条市でフォークコンサート団体「三条フォーク村」の村長として親しまれた自営業の田邉頼己(たなべ・よりみ)さん=三条市井栗=が25日午後10時1分、脳出血のため亡くなった。72歳だった。
家族によると、田邉さんは22日夜、自宅の浴室で体調を崩した。当初は意識があり救急要請を拒んでいたが、その後容体が悪化。救急搬送され入院したものの、後頭部の脳出血と診断され、25日夜に息を引き取った。
葬儀は家族葬で執り行われ、一般弔問は28日午後5時半から6時30分まで受け付ける。会場はいずれもセレモニーホール三条会堂(三条市興野3丁目11番11号)。喪主は孫の田邉隆人さん。
「吉田拓郎一筋」のフォークファン
田邉さんは若い頃、陸上自衛隊に入隊経験がある。三条市内で営業していた焼き鳥店「とっとこ」を開業し、のちにフォーク酒場「よりみち」となった。近年は除雪事業や資材運搬などの自営業に携わっていた。
吉田拓郎の熱心なファンだった。ドラムやギターを演奏し、「飼い猫に『拓郎』と名付けるほどの拓郎一筋だった」と仲間は振り返る。
三条フォーク村を復活させて村長に
三条フォーク村は、昭和期に活動していた同名のフォークイベントを復活させようと結成。田邉さんが村長として中心的な役割を担い、公民館などを会場に年4〜5回ほど無料コンサートを開いてきた。
コンサートはいつも会場を来場者でいっぱいにするほど人気で、地域の音楽文化の裾野を広げてきた。
出演者が参加費を出し合って運営費を賄い、自前の音響機材も整備するなど手作りの活動を続けてきた。
チャリティー活動にも尽力
コンサートは入場無料を基本とし、会場では募金活動も実施。集まった義援金は水害や能登半島地震など災害被災地への支援として社会福祉協議会などへ寄付するなど、音楽を通じた地域貢献にも力を注いだ。
仲間は「人のために動くことが好きな人だった。フォーク村も道具や仲間がそろっているので、これからも活動は続いていくと思う」と故人をしのんだ。
