新潟県三条市の初夏の空を彩る伝統行事「三条凧(いか)合戦」が6日、三条防災ステーションで開幕した。7日まで2日間にわたり31の凧組が空中戦を繰り広げている。
三条凧合戦は子どものけんかが元で江戸時代の1649年(慶安2)に始まったとされる。毎年6月の第1土日曜に行われる。同じ時期に近隣で行われる白根大凧合戦、今町・中之島大凧合戦とあわせて県指定無形民俗文化財「越後の凧合戦習俗」に指定されている。
六角巻凧は三条発祥。くるくる巻いて小さくできるのが特徴で、海外にも「SANJO ROKKAKU」の名で知られる。
6日の合戦は昼休みをはさんで午前9時から午後4時まで。ほら貝と太鼓を合図に合戦開始となった。
スタート当初はほとんど風がなく、凧を揚げることもできなかった。午前は風が弱いのはいつものことだが幸い、すぐに風が吹き始め、次々と揚がって高度を上げた。
ただ、まだ温帯低気圧に変わった台風6号の影響もあるのか、風向きがいつもと違い、客席に落下しないように合戦場を移動させて客席から遠ざけた。
凧の糸を絡ませて相手の糸を切る伝統行事。三条の六角巻凧は、江戸時代から伝わるとされ、新潟県指定無形民俗文化財「越後の凧合戦習俗」の3つの凧合戦のうちのひとつでもある。
凧組は紅白の陣地に分かれ、違う色の凧組と糸をからめて対戦する。高い空中で鮮やかに相手の糸を切ると5点、地上近くで引き合って糸を切ると3点、先に相手の凧を落下させると1点を獲得。2日間の合戦の合計得点で順位を競う。
優雅に空を泳ぐ凧とは対照的に、地上では凧組ごとにそろいのはっぴを着た揚げ師たちの大声が飛び交う。「こっち来いっや!」、「何やってんだいっや!」、「さわんなて!」と三条弁まる出しで日常の関係を忘れてここでは無礼講だ。
厳しいのは相手に対してだけでなく、「引っ張れや!」、「さわんなて!」と容赦なく、童心に返って熱戦に集中している。
ことしは発足65周年記念の三条市の青年経済団体による「三条エコノミークラブ六角塾」と群馬県前橋市の「上州凧協会」の2組が新加盟。一般参加の「龍王組」には、アニメ「Do It Yourself!!」のファングループ「潟女DIY部後援会」の有志が加わっている。
三条エコノミークラブ六角塾の塾長に就いた笹川英二さん(38)は「イメージトレーニングだけは十分なんで、とにかく楽しむ。まずは1点、取れるように頑張ります」。
「潟女DIY部後援会」として参加した齊藤和也さん(32)=新潟市西区=は、昨年まで「DIY!!」の声優が参加した三条凧合戦を見ていたが、見るとやるでは大違いで糸のかけかたから学び、「まずは自分たちで揚げられることを目標にやっていきたい」と張り切っていた。
