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三条凧合戦の2日目の開幕式 戦災・震災を越え空につながる「いか」 初めて花角知事が来場

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350年以上の歴史をもつ三条の伝統行事「三条凧(いか)合戦」が6、7の2日間、三条防災ステーションで開かれた。2日目の7日は最初に開会式が行われ、3期目の当選を果たしたばかりの花角英世知事が初めて来場し、三条凧合戦の魅力を体感した。

揚げ師宣誓する三龍会の小黒さん
揚げ師宣誓する三龍会の小黒さん

31の凧組が入場、三条凧合戦の伝統を受け継ぐ

開会式では「三条凧ばやし」が演奏されるなか、昨年優勝の大町組景清をはじめ、出場31の凧組が入場して整列した。

大会会長の滝沢亮三条市長は、大学時代の同級生から届いたLINEをきっかけに知ったエピソードを紹介した。東京都江東区立数矢小学校に、三条市の一ノ木戸小学校、裏館小学校、四日町小学校から寄贈された六角巻凧が飾られていたという。

大会会長の滝沢三条市長
大会会長の滝沢三条市長

調べると、戦中の昭和19、20年に数矢小学校の児童が学童疎開で三条に移り、一ノ木戸、裏館、四日町の各小学校で学び、三条別院などで寝泊まりしていたことがわかった。

戦後も3校と数矢小学校、疎開経験者らとの交流が続いていたが、疎開した人たちの高齢化もあって、近年は交流が途絶えがちになっていたという。

数矢小学校に贈られた六角巻凧一ノ木戸、裏館、四日町の三条市立小学校3校からの六角巻凧
数矢小学校に贈られた六角巻凧一ノ木戸、裏館、四日町の三条市立小学校3校からの六角巻凧

滝沢市長は「せっかくそのような話があったので、六角巻凧1枚をきっかけに、またつながりを再開させたい」と述べ、「三条の凧を平和のシンボル、友好のシンボルとして、国内外でこれからも揚げていってもらいたい」と期待した。

「いか揚げ」の言葉に残る三条の古い凧文化

大会副会長の兼古三条商議所会頭
大会副会長の兼古三条商議所会頭


大会副会長の兼古耕一三条商工会議所会頭は、三条では凧を「いか」と呼ぶことについて、江戸時代は「凧揚げ」ではなく「いか揚げ」という言葉が一般的だったと紹介。明治以降に東京から「凧揚げ」の言葉が広がり、「古い地域ほど、いまだに『いか合戦』や『いか揚げ』という言葉が残っている」と説明した。

そのうえで、三条の六角凧は県内でも最も古いルーツをもつとされるとし、「向かい風を力に変えて上がるいかは、向かい風を力に変えて立ち上がってきた三条の商工業の精神と相通ずる」と話した。

三条凧協会の須藤会長
三条凧協会の須藤会長

須藤謙一三条凧協会会長は「三条凧合戦は350年以上続く大事な伝統行事。皆さんの力で盛り上げていきたい」と参加者に呼びかけた。

花角知事「次の世代にしっかり引き継ぐ」

来賓の花角英世新潟県知事は、三条凧合戦、白根大凧合戦、見附今町・長岡中之島大凧合戦が「越後の凧合戦習俗」として県指定無形民俗文化財に指定されていることを紹介した。

花角知事
花角知事

全国に凧揚げの習俗はあるが、糸を絡ませて競い合う「合戦」の形は数が少なく、新潟県内では3地域に根付いているとして、「大事な文化として次の世代にしっかり引き継いでいかなければならない」と述べた。

菊田真紀子衆院議員は「人口が減り、地域のきずなが薄れていく時代に、昨年よりもことし、ことしよりも来年とさらに発展していることが素晴らしい」とあいさつ。国定勇人衆院議員は、古巣の三条市役所の組が初日時点で得点なしだったことをユーモアを交えて紹介し、「なにも三条凧合戦の場でもサービスを提供することはない。1点でも多く取って」と激励して会場をわかせた。

滝沢市長と花角知事
滝沢市長と花角知事

前年度総合優勝の大町組景清、白組優勝の嵐南組に優勝凧が贈呈され、優勝旗、優勝杯が返還された。三龍会の小黒隆広さん(36)が選手宣誓し、「三条凧合戦の伝統と誇りを胸に、先人たちが受け継いできた熱き魂を次世代につなぐため、正々堂々、全力で戦い抜く」と誓った。

福島、能登の子どもたちの夢を空へと「夢の大凧揚げ」

開会式後、「夢の大凧揚げ」のセレモニーを行った。国内で被災地を支援する(一社)LOVE FOR NIPPONのキャンドル・ジュン代表理事が、新潟県中越地震、東日本大震災、能登半島地震などの被災地支援と、三条凧協会とのつながりについて語った。

キャンドル・ジュンさんは、福島県双葉町で「福島双葉凧合戦」を続けており、「350年以上続く伝統ある祭りが、福島の双葉町に新たな祭りをつくってくれたことを自慢してほしい」と話した。

夢の大凧揚げ
夢の大凧揚げ

復興については「残ったメンバーが元気でやっているぞと明るく楽しく振る舞うことが、本当の追悼ではないか」とし、祭りを通じて災害を知らない子どもたちにも思いを伝えていく意義を語った。

セレモニーでは、毎年、東日本大震災が発生した3月11日に福島で開いているイベント「SONG OF THE EARTH」で揚げている、福島や能登の子どもたちが夢を描いた六角巻凧など16枚を、参加者が力を合わせて揚げた。

CANDLE JUNEさんの「夢の大凧揚げ、えいえい」の掛け声に合わせ、会場から「おー」の声が上がり、三条の空に復興と友好の願いを込めた凧が舞った。

花角知事が三条凧合戦で凧揚げの魅力を体感

このあと、こども園や小学校、音楽グループによる演奏などのイベントが行われた。花角知事は三条凧協会のはっぴを着て、六角巻凧の凧揚げに初挑戦した。

六角巻凧を揚げる花角知事
六角巻凧を揚げる花角知事

主催の三条凧協会は毎年、花角知事に出席を案内しているが、参加したのは今回が初めて。風がなかったこともあり、兼古会頭の会社「アネックスツール」の凧の糸を持った花角知事は一目散に走り、見事に凧を揚げた。

ただ、息を切らせ、左足を押さえながら「今、ぐきっといった」と大笑い。空を舞う凧を「いいねー」と見上げ、揚げ師に合戦の得点方法やルールを聞くなど、興味津々の様子だった。

花角知事は、4日から8日まで開かれている白根大凧合戦の初日4日の開戦式に出席した。7日は三条凧合戦のあと、6日から8日まで開かれている見附今町・長岡中之島大凧合戦へ向かった。

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