新潟県燕三条地域の名だたる工場や企業を開放する産業観光イベント「燕三条 工場の祭典 2026」の参加企業説明会が12日、開かれた。ことしは10月1日(木)から4日(日)までの開催。ことしの参加は過去最多の157社でうち製造業は100社。昨年の133社、来場者6万2060人を上回る規模を目指し、燕と三条の商工会議所青年部を母体とする実行委員会は「燕三条のものづくりの風景を未来へつなぐ」取り組みとして、参加企業に安全対策や情報発信、来場者対応の準備を呼びかけた。
2013年から続く産業観光イベント ことしは「人が、ひらく」
「工場の祭典」は2013年から毎年秋に行われている。燕三条を中心とする工場や事業所を開き、来場者がものづくりの現場を見学したり、職人や作り手と対話したり、ワークショップを体験したり。コロナ禍を越えて成長を続けている。
ことしのテーマは「人が、ひらく」。ものづくりも工場の祭典も、作り手、参加企業、実行委員会、行政、学生、ボランティア、来場者など、関わるすべての「人」によって成り立つという思いを込めた。
捧開維実行委員長(燕物産・専務取締役)は「工場を開くということは、ふだんは外に見せていない現場を開き、自分たちのものづくりを伝えること。準備の大変さや不安もあるが、実行委員会として全力で応援する」とあいさつ。「本祭の4日間だけでなく、年間を通じて燕三条を開き、受け入れ、学び、盛り上げていく」と話した。
三条市81社、燕市61社 周辺市町村にも広がる
参加企業157社の内訳は、三条市81社、燕市61社、加茂市4社、弥彦村4社、新潟市3社、田上町2社、見附市2社。業種別では金属製品製造、金属部品製造、金属加工、金型、木工、プラスチック、印刷・パッケージ、食品製造など製造業を中心に、小売・飲食、道の駅・史料館、サービス業など幅広い。
初参加企業も多く、参加回数3回以内の企業が半数以上を占める一方、初回から13回連続で参加する企業もあり、ベテランと初参加が交流しながら本祭をつくる体制を整える。
本祭は10月1日から4日 9月7日に第2回説明会
このあとは6月29日、7月28日、8月28日に参加企業同士の交流企画「工場ミーティング」を開き、9月7日に第2回参加企業説明会を開く。第2回説明会では装飾物の配布や運営マニュアルの共有を行い、本祭へ向けた決起集会の意味合いも持たせる。
10月1日から4日までの本祭では、各工場の見学や体験、販売、ワークショップなどを展開。11月7日には成果報告の場として「工場サミット」を予定する。
説明会では、工場見学の安全対策も確認した。中学生以下は保護者同伴、飲酒した人は参加できないこと、工場内では担当者の指示に従うこと、写真撮影の可否を明確にすること、サンダルやハイヒールなど危険な服装での入場制限、駐車場確保などを求めた。
工場カード、SNSコンテスト、装飾コンテストも
ことしの新しい取り組みとして、各工場ごとの情報をまとめた「工場カード」の製作を検討している。ポストカードのように各工場の魅力を伝えるツールとして、招待状や展示、ポップアップイベントなどで活用する。
来場者の投稿で燕三条の魅力を広げるSNS投稿コンテストも計画。参加企業には統一の装飾品としてTシャツ、のぼり、A1ポスター、ドレープなどを配布し、ドレープを活用した装飾コンテストも予定する。
また、昨年、満員だった燕三条駅発着のバスツアーは、マイクロバスに加えてハイエース便を増やす方針。大型バスが入りにくい工場にも対応し、来場者が複数の工場を回りやすい仕組みを整える。
「関わってよかった、来てよかったと思える祭典に」
捧実行委員長は説明会後の取材に、参加企業が157社に増えたことについて「原点に返り、ものづくりを中心に声をかけた結果だと思う」と話した。
参加企業にとっては、採用や新たなビジネス、ファン獲得だけでなく、自社の工程を言葉にして伝えることで社内の育成や研修にもつながるとし、「かかわってくださる人たちが、一年たった後に、かかわってよかったと思えることが大事。来場者には、工場や工程だけでなく、職人や作り手の人を思い出しながら燕三条を記憶してもらえたら」と期待した。
一方で「正直、思ったより燕三条はまだ知られていない」とも話し、県内外、海外への発信にも力を入れる考え。「足を運んでもらう、ホームページを見てもらう、そして正しく燕三条を見てもらいたい」と話した。
