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八十里越の通年通行へ最後のトンネル着工 只見町で平石山トンネル着工式

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新潟県三条市と福島県只見町を結ぶ国道289号「八十里越(はちじゅうりごえ)」の福島県施工区間「入叶津(いりかのづ)道路」で4日、福島県側で最後となる「(仮称)平石山トンネル」の着工式が只見町叶津地内で行われた。トンネルは延長655.1メートル。2027年夏に予定されている八十里越の暫定開通後、冬期間を含めた通年通行を確保するための重要な施設となる。

平石山トンネルの着工式
平石山トンネルの着工式

着工式は午前11時から行われ、国、福島、新潟両県、三条市、只見町、地元議会、工事関係者らが出席。式辞や来賓祝辞、工事概要の説明に続き、関係者が一列に並んで鍬(くわ)入れを行って工事の安全と完成を願った。

福島県施工7.8キロで最後のトンネル

八十里越道路は全長20.8キロ。このうち福島県が施工する入叶津道路は県境側の7.8キロで、国土交通省の直轄権限代行区間約11.8キロ、新潟県施工区間約1.2キロとつながる。

入叶津道路は急峻な山岳地帯を通り、冬は雪崩の危険性が高い。このためトンネル3カ所、橋梁9橋、スノーシェッド・スノーシェルター6カ所を整備し、雪崩危険カ所を避けながら通年通行できる道路を目指している。車道幅員は6メートル、設計速度は時速50キロ。

平石山トンネルは、現在の国道289号が入叶津川沿いを大きく曲がる区間の山中を貫く。延長655.1メートルで、トンネル部の幅員は7メートル。周辺では入叶津橋(56.6メートル)や新新井戸橋(28メートル)、平石山第2スノーシェッド(305.6メートル)などの整備も進める。

平石山トンネルは2005年度に事業化され、2015年度にルートを決定。2024年度に共有地を含めた用地取得を終え、2025年10月に工事契約を結んだ。ことし7月には坑口部の姿が現れ、4日の着工式を迎えた。

只見―三条間は約79分に


八十里越は現在、県境部に自動車で通行できない区間が残っている。整備後は只見町から三条市までの所要時間が約79分になる見込み。

国道252号から磐越、北陸両自動車道を利用する現在のルートは約157分で、八十里越開通後は約78分短縮。国道252号の「六十里越」を利用するルートとの比較でも約38分、短くなる。

国道252号は冬季に通行できない区間があるため、八十里越の整備によって年間を通した新潟、福島両県間の交通ルートが確保される。

道路整備によって、救急搬送時の選択肢の拡大をはじめ、県央地域と南会津地域の交流・連携、観光地へのアクセス向上なども期待される。

福島県側の入叶津道路は1973年度に着手した。半世紀を超えて進められてきた県境道路の整備は、2027年夏の暫定開通に向けて最終段階に入り、今回の平石山トンネル着工で通年通行に向けた工事も本格化する。完成は2028年9月29日の予定。

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