新潟県田上町で12日開幕する竹あかりのアートプロジェクト「たがみバンブーブー」に向けて4日、メイン会場の「たがみバンブーブー竹林」で、町立田上小学校と羽生田小学校の4、5年生合わせて約130人が、アーティストの高橋匡太さん(55)の作品「まきまき竹あんどん」の制作を手伝った。
「たがみバンブーブー」は、町内に広がる竹林を舞台に、竹を使ったあかりやアート作品を展示するイベント。放置竹林や廃棄竹といった地域課題にも目を向けながら、竹の切り出しや加工、作品制作、設置まで地域住民らが力を合わせてつくり上げている。ことしで5年目を迎える。
「まきまき竹あんどん」の制作はことしで3年目だが、児童が竹林で制作に参加するのは、昨年は雨でできなかったため、実質2回目。田上小と羽生田小の6年生も3日に同様の制作を行う予定だったが、雨のため7日に延期された。
4日、児童は学年別に2時限ずつを使って竹林を訪れ、田上小と羽生田小の児童が一緒になった班で作業。自然に生えている竹を柱にして、白いひも状の素材を竹の周りに隙間なく巻き付けていった。
「まきまき竹あんどん」は、高橋さんがデザインし、2024年から同イベントに登場している作品。竹林にそのまま生える竹を生かし、複数の竹の間に繊維メーカーから譲り受けた生地の切れ端の白いひも状のモールのような廃材をぐるぐると巻いて大きなあんどんを作る。
竹を柱に糸を一時的に巻き貯めておく昔の「糸枠」のような形状になり、中にあかりを入れることで、夜の竹林に浮かび上がる光の作品となる。
ことしはデザインにも手を加え、従来のあんどんに加えて縦に伸びる柱のような造形を新たに取り入れた。竹林に30点ほどの作品が浮かび上がる姿は幻想的だ。
高橋さんは、児童たちの作業について「2つの小学校で一緒に班になって作業しているのが、すごくチームワークがよくていい」と話す。仕上がりにも「みんなクオリティーが高く、ていねいにやってくれているので安心して見守っている」と目を細めた。
児童には、自分たちの作業が単なる工作で終わらず、大きな作品の一部になることを感じてもらいたいという。
高橋さんは「自分たちが力を合わせて作ったものが、一つの風景になったり、作品になったりするということを感じてもらいたい」と話し、完成後にあらためて竹林を訪れ、「これを自分たちが作ったんだ」と実感してほしいという。「家族の人にも、これ僕がやったんだよと言ってくれるとうれしい」と期待した。
5年目「ブームから文化へ」
「たがみバンブーブー」はことしで5年目を迎える。渡辺勇祐実行委員長は、イベントが地域に定着してきたことについて「一つのブームから文化になる」という言葉で表す。
準備作業やワークショップに参加する住民にも変化を感じているといい、「これが自分の仕事だ、というような形で、皆さんが自分の仕事として手伝ってくださる。バンブーブーが文化になりつつある」と話す。
4日で一般参加のワークショップも終了し、翌5日からは竹林への作品搬入、設置作業へ移行。建築関係者をはじめ多くの地域住民の力を借りながら、一気に会場づくりを進める。
渡辺実行委員長(43)は、楽しそうに作業する子どもたちに「初めてまきまきをやる子も多いので、楽しんでやってもらっている姿を見ると、こっちもうれしくなる」と話した。
「まきまき竹あんどん」については、今後さらに発展させた作品も構想しているという。
高橋さんは1日から田上町入りし、イベントのオープニングまで滞在して作品制作を続ける。児童や地域住民らが手を動かして作った一つひとつのあんどんが、開幕とともに竹林の風景の一部として来場者を迎える。
関連リンク
- たがみバンブーブー2026 田上国際竹祭(新しいウィンドウで開く)
