新潟県燕三条地域のアウトドアブランドなどと全国の小売店、流通バイヤーをつなぐ展示商談会「JAPAN OUTDOOR GEAR SUMMIT 2026」が14、15の2日間、燕三条地場産業振興センター「メッセピア」(三条市須頃1)で開かれている。昨年に続き2回目の今回は14社が出展。薄くて軽い鋳物の鉄瓶や収納性を追求した道具など、各社が工夫を凝らした製品を紹介し、販路開拓につなげている。

狙いのブランドを目指すバイヤー、昨年より長く深い商談に
一般社団法人新潟県アウトドア協会(紫竹陽介代表理事)が主催。燕三条のものづくりを背景にしたアウトドア用品を、メーカーと仕入れ担当者が直接、商談できる場として開いている。
紫竹代表理事によると、今回は昨年に比べ、目当てのブランドを決めて訪れるバイヤーが多い。それぞれのブースで話し込む時間も長くなり、「皆さん、深い商談をしているようだ」と手応えを話す。
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来場者は前回並みの200~300人を見込む。アルペンやワイルドワンなどの大手を含め、全国からアウトドア用品を扱う小売店などが訪れているという。
出展内容では刃物関連が減った一方、ラルファやバンドックなど、展示する製品を増やしたブランドもあり、主催者は全体の展示点数は増えているとみている。
出展各社が勉強会、商談会ならではの特典を用意

2回目の工夫のひとつが、各社で用意した来場者向けの特典だ。開催前に出展者が集まる勉強会を開き、初回に成果を上げたユニフレームの取り組みも共有。この会場だけで注文できる商品や、注文に応じた追加のサービスなど、それぞれが異なる内容を考えて準備した。
出展者同士で相談しながら商談会をつくってきたことを今回の特徴に挙げ、紫竹代表理事は「狙った通りに皆さん動いてくださってよかった」と話していた。
鋳物の技術で薄く軽く、三条特殊鋳工所の「鉄びん800」

三条特殊鋳工所(三条市)は、鋳鉄製のクッカーとともに、軽さを追求した「鉄びん800」を紹介している。
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同社が培ってきた薄肉鋳造の技術を生かした製品で、厚さ2ミリの鋳鉄で軽量化。家庭用とアウトドア用を展開し、クラウドファンディングサイト「Makuake」で先行販売している。
会場では、複雑な形を鋳造でつくり上げる技術についても説明。一般販売は税込み4,400円で12月から年明けごろを予定する。
アルミをステンレスで挟む3層構造、焼きムラを抑える調理器具

フジノス(燕市)のアウトドアブランド「9w.(クオウ)」は、アルミをステンレスで挟んだ「アルミクラッド三層鋼」を使った調理器具を紹介している。
「モジュラーグリルプレート」は板厚5ミリ。熱を伝えやすいアルミを芯材に使い、プレート全体に熱を広げることで、ステーキなどを焼く際の熱ムラを抑えるという。会場では温度分布を示す画像も使い、素材による違いを説明していた。
担当者は、異なる金属を組み合わせた素材の加工には手間がかかるとしながら、独自の製品づくりに力を入れていると話していた。
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道具の隙間を収納場所に、薄いスプーンやチタン製ドリッパー

収納の仕方を見直した小物も並ぶ。ベルモント(三条市)の樹脂製のスプーン「山匙 -YAMASAJI-」(税込み418円)は、厚さ約0.5センチ、重さ約5グラムの板状のものを折り曲げて使う仕組み。使わないときは平らにでき、ほかの道具の隙間に収まる。担当者は来年の一押し商品として紹介し、これまで使えなかった小さな空間を収納場所にできる点をアピールしていた。
厚さ0.1ミリ、重さ5グラムというチタン製のコーヒードリッパー「チタンフェザードリッパー」(税込み3,410円)も展示。薄さと軽さを追求し、荷物を詰めたときにできる隙間を活用する発想を形にしている。

韓国企業が自ら申し込み、火を使わない加熱用品を紹介
今回は韓国からの出展もあった。主催者側から出展を働きかけたのではなく、企業側から直接申し込みがあったといい、主催者は燕三条への関心が海外にも広がる動きとして喜んでいる。
ブースで紹介していたのは、水を加えると発熱する「Barocook ヒーティングパック」。専用の容器などと組み合わせ、火を使わずに食品を温めたり、調理したりできる。

登山やキャンプ、釣りのほか、災害時の活用も提案。日本ではインターネット通販で販売しており、新潟の展示会への出展は初めてと話していた。
三条市長も「かゆいところに届いている」と評価
また、2023年に「アウトドアのまち三条」を宣言した三条市の滝沢亮市長も昨年に続いて各社の製品を見て回った。
自身も市内のスノーピークのキャンプフィールドや「いい湯らてい」にあるキャプテンスタッグのキャンプ場を利用しており、ことしも3回、家族でキャンプを楽しんでいる。

会場には初心者として感じる不便さにも応える商品が並んでいると言い、「かゆいところに届いている」と評価し、「キャンプ好きの人なら、さらに新しい発見があるのではないか」と話していた。
15日は午前10時から午後4時まで。小売店や流通関係者などを対象とした業者向けの展示商談会で、一般の入場はできない。
