新潟県加茂市が整備を進める「(仮称)加茂市子育て・健康づくり拠点複合施設」の地鎮祭と安全祈願祭が6日、建設地の加茂文化会館前の市民の広場で行われた。老朽化した4施設の機能を集約し、子育て支援や健康づくり、市民交流、防災など幅広い役割を担う新たな拠点を整備するもので、2028年4月の開業を目指す。加茂市にとって初めての官民連携事業ともなる意欲的な施設だ。

藤田市長「市民の笑顔あふれる施設に」
地鎮祭には藤田明美加茂市長や市議会議員、地域・関係団体の代表者、設計・施工を担当する企業関係者ら約50人が参列。神事を執り行い、工事の安全と無事完成を祈願した。
安全祈願祭で藤田市長は「全世代の市民の心と体の健康づくりを総合的に支援する」という施設の基本理念を話し、子育て世代が安心して子育てでき、すべての市民が健康で生き生きと暮らしていくための拠点になると期待した。
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また、加茂市で初めてとなる官民連携事業について「民間事業者のノウハウやアイデアを存分に発揮していただき、利用される市民の皆様が笑顔で過ごせる素晴らしい施設ができることを期待している」と述べ、工事関係者には無事故での完成を願った。
設計施工者を代表して大和リース(株)の嶋田浩司取締役常務執行役員があいさつ。「無事故・無災害の徹底と品質の確保に努め、地域の皆様に安心いただける施工を実践していく」と決意を述べた。

老朽化した4施設の機能を集約 入浴施設や子どもの遊び場も
新施設は加茂市役所に隣接する加茂文化会館前の市民の広場に建設する。鉄骨造2階建て、延べ床面積は約3,166平方メートル。現在の老人福祉センターゆきつばき荘、母子健康センター、機能訓練センターの加茂市が設置する3施設に、加茂市立図書館に隣接する子育て支援センターの機能を加えた4施設の機能を集約する。
施設には保健・健康管理、子育て支援、市民交流、行政事務・相談支援の機能を備え、市役所のこども未来課と健康福祉課の一部も移転する予定。健康相談や子育て支援などの行政サービスを一体的に提供する。


子ども向けには小学校低学年程度までを対象とした屋内の遊び場を設けるほか、現在のゆきつばき荘が担っている交流機能や入浴機能も導入する。子育て世代だけでなく、働く世代から高齢者まで幅広い市民が利用できる施設とする。
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災害時には福祉避難所や医療関係者による応援チームの受け入れ拠点としても活用する計画で、平常時の健康づくりと非常時の防災機能を兼ね備える。
整備から15年間の維持管理まで一体化 事業費は約28億8千万円


事業は民間事業者の技術やノウハウを活用するDBO方式で実施。大和リース新潟支店を代表企業とする6社の企業グループ「加茂未来共創パートナーズ」が担う。
グループには小柳建設(株)加茂本店や(株)ワシヅ設計、環境をサポートする(株)きらめきなどが参加。設計・建設から完成後15年間の建物の維持管理までを一体的に進める。
施設の設計・建設などの費用は約24億4,000万円、15年間の維持管理費が約2億8,700万円、既存3施設の解体費が約1億5,000万円で、総額は約28億8,000万円となる。
財源には国の交付金や有利な地方債を活用し、整備期間中に一般財源から支出する額は約1億1,000万円を見込む。ただし、地方債の元利償還に伴う将来的な市の財政負担は別に生じる。
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市では、老朽化した4施設をそれぞれ建て替えたり改修したりする場合に比べ、機能を1カ所に集約することで整備費や維持管理費の負担軽減につながるとみている。
既存3施設の跡地にはフィットネスジムや障害者支援事業所
新施設の完成後、ゆきつばき荘、母子健康センター、機能訓練センターの3施設は2028年度中に解体する計画。跡地は企業グループに参加する民間事業者が市から土地を借りて活用する。

計画ではフィットネスジムや障害者の就労支援などを行う事業所を整備する予定で、2029年度以降の事業展開を見込んでいる。
新しい複合施設と民間施設が一体となり、健康づくりや福祉サービスの充実、地域のにぎわい創出を図る。
工事は地鎮祭を機に着手し、まず広場の植栽や工作物の撤去を行う。建物の本格的な建築工事は2027年に入ってから始め、2028年3月までの完成、同年4月の開業を目指す。

藤田市長「加茂市の将来に希望を持てる施設に」
地鎮祭後の報道陣の取材に、藤田市長は「これまで別々の場所にあった機能が一緒になることで、多世代の方々が交流できるようになる。思わぬ出会いも生まれ、よりにぎわいが創造できるのではないか」と期待した。
特に子どもの遊び場については、市内で不足していた機能の一つとし、子育て世代からも期待の声が寄せられていると説明。入浴施設や交流スペースを含め、すべての世代に親しまれる施設にしたいとした。

さらに、官民連携については「市役所だけで考えているところには限界がある。民間事業者が持っているノウハウやアイデアをたくさん提供していただきたい」と話した。
新施設への思いを問われると「子育てや健康づくりと言われているが、すべての市民の皆様に使っていただきたい。この施設ができることで、加茂市の将来に希望を持ってもらえるような施設にしていきたい」と語った。


