新潟県燕三条地域で10月1日(木)から4日(日)まで開かれるオープンファクトリーイベント「燕三条 工場の祭典2026」を前に、来場者の案内などを担う「ひらき隊」のミーティングが9月28日開かれた。昨年までボランティアとして参加していたスタッフのかかわり方を一歩進め、ことし初めて公式の取り組みとして「ひらき隊」を発足。単にイベントを手伝うのではなく、地域を知り、人と出会い、工場の祭典を一緒につくる仲間として本番に臨む。

ひらき隊は8月23日に発足を発表し、参加希望者説明会を開いた。そこでは学生デザインチーム「プリプレス」の学生がデザインした黄色、赤、青の3色で「ひ・ら・き」を表し、組み合わせると「入り口」の形になる。ひらき隊のロゴも発表された。
実行委員会は、それまで多くのボランティアに支えられてきた工場の祭典で、その関わりを「もう一歩先へ進めたい」として新たな仕組みを立ち上げた。
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「工場を開く」「地域を開く」「人との関係を開く」、さらに「自分自身の可能性を開く」といった意味を「ひらき隊」の名称に込めた。来場者を迎え、地域と人をつなぎ、参加者一人ひとりが工場の祭典をつくる仲間になることを目指す。

工場の祭典への「最初の一歩」に
2026年度燕三条工場の祭典実行委員会の捧実行委員長は8月の発足発表で、「本祭4日間にお手伝いいただくためのボランティアでとどめたくない」と説明した。
工場の祭典をきっかけに燕三条を知り、ここで働く人と出会い、一緒に活動する仲間とつながる。さらに本祭が終わったあとも「また燕三条に来たい」「もっとこの地域に関わってみたい」と思ってもらい、ひらき隊への参加を地域とかかわる最初の一歩にしてほしいと願う。

これまでのボランティアも案内所やバスガイドなどを担っており、実際の仕事が大きく変わるわけではない。一方で実行委員会では、「ただの当日のお手伝い」として参加するのではなく、「イベントをつくっているひらき隊の一員」として参加することで、工場の祭典とのかかわり方が変わると考えている。
28日のミーティングでも、この考えを改めて参加者と共有した。
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捧実行委員長は「今日から皆さんは工場の祭典をつくる側の人間」と呼びかけた。自身も工場の祭典にかかわって4年目で、工場で職人の話を聞いたり、来場者の笑顔を見たりするなかで「腹に落ちたり、鳥肌が立ったりする経験が本当にある」とし、「今年はぜひつくる側に立って、私と同じような瞬間に立ち会ってほしい」と話した。
一般参加48人 関係スタッフ合わせ119人
実行委員会によると、ことしは一般から48人がひらき隊に参加し、商工会議所スタッフなど関係者を合わせると119人となる。
8月の発足時には、本祭前日の9月30日から10月4日までの5日間で必要となる活動人数として延べ120人を目標に掲げていた。1日だけ、あるいは午前、午後だけでも参加できる仕組みとし、参加へのハードルを下げた。

昨年はボランティアとして参加した実人数が約50人だったが、複数日に参加する人もおり、延べでは約120人分の活動になっていたという。このため、ことしの119人と単純に人数を比較することはできない。ことしはバスツアー自体も昨年より増え、必要なスタッフ数も多くなっている。
「自分自身も楽しもう」
ひらき隊が大切にするのは、来場者を楽しませるだけでなく、自分自身も工場の祭典を楽しむこと。
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ミーティングでは「笑顔であいさつをしよう」「安全を最優先しよう」「会場のルールを守ろう」「わからなければすぐ相談しよう」「体調不良の時は無理をしないようにしよう」に続き、6つ目の約束として「自分自身も楽しもう」を示した。
案内役に徹するのではなく、自ら工場や企業を見て魅力を見つけ、それを言葉にして来場者と共有してほしいという。
12カ所の案内所と31コースのバスツアー
主な活動は案内所とバスガイド。
案内所は燕三条駅や道の駅など12カ所に設ける。ひらき隊はテントやブースを設営し、チラシやマップを配布して周辺の参加企業やイベントを案内する。アンケートで来場者の声を集めるほか、ことし初めて行う参加企業の「御朱印」についても紹介する。
バスガイドは参加企業を巡るバスツアーに添乗する。ことしは4日間で計31コースを用意。予約開始後すぐに埋まるコースも多い人気企画で、昨年より便数を増やした。大型の車両が入りにくい工場にも足を運べるよう、小回りの利く車両も活用する。

専門的な工場の説明は各企業が担う。ひらき隊には専門知識より、参加者と一緒に見学を楽しみ、「大きな機械だった」「こんなに多くの職人がかかわっているんだ」といった自分自身の驚きや発見を共有することを期待している。
8月の説明会では、昨年のアンケートでバスガイドは負担が大きい一方、満足度の高い活動だったという話もあった。
28日は全体説明のあと、参加者が案内所とバスガイドに分かれて実地の講習を行った。案内所ではテントやタペストリーの設営方法などを確認し、バスガイドは当日のコースや進行、参加者への対応について説明を受け、本番に備えた。
過去最多158社 「つくる人」と「訪れる人」をつなぐ
燕三条工場の祭典は2013年に始まり、ことしで14年目。2026年は過去最多の158社が参加する。金属加工にとどまらず、農業、食品、建築、飲食などさまざまな業種に広がり、開催エリアも三条市下田地域から新潟市南区まで広がる。
ことしのテーマは「人がひらく」、サブテーマは「次の一歩をひらく」。捧実行委員長は、ひらき隊を「つくる人、訪れる人のその間をつなげてくれる人」と位置づける。
「完璧である必要はない。皆さんが楽しく、素直に感じたことをそのまま言葉に、そして動きに出していただければ、それがどんどん伝播して、『また来てみたい』『来てよかった』ということになってくる」と活躍に期待した。
燕三条 工場の祭典2026 | 公式サイト
https://kouba-fes.jp/
