新潟県加茂市駅前2の「加茂ショッピングパーク・メリア」2階に1日、200台を超えるガチャマシンが並ぶ大型ガチャコーナーがオープンした。既存分と合わせると館内の設置台数は約250台。初日は開店前から長い列ができ、約200人が詰めかけた。駅前の集客拠点として期待されながら紆余曲折を重ねてきたメリアに、新たなにぎわいを生み出す起爆剤として期待される。
全国的な機器不足を乗り越え実現
メリアでは以前からテナントでつくるメリア協同組合(小野喜平理事長)が1階にガチャコーナーを設置しており、昨年から運営会社に増台を要望していた。しかし、カプセルトイ市場の人気拡大で機器が全国的に不足し、実現までに時間を要した。
ことし1月には、従来のゲームコーナーを運営していた会社の撤退を受け、別会社への委託で新たなゲームコーナーを開設。当初はゲーム機をさらに増やすことも検討したが、並行して進めていたカプセルトイの増台が先に決まった。
そこで、2階の約107平方メートルの空きスペースを活用し、運営会社と台数や商品構成を協議して新コーナーを整備した。
施設側がスペースを無償で提供し、売り上げの一部を受け取る方式。空きスペースを有効活用できるメリア側と、新たな販売場所を確保できる運営会社の双方にメリットがある。
台数よりも「質」を優先 たまごっちやめじるしアクセサリーの人気アイテムで大人気
新コーナーに設置されたのは200台余り。当初は300台以上も検討したが、台数を追うのではなく、人気商品の充実を優先した。
サンリオキャラクターや「たまごっち」をはじめ、映画やアニメのキャラクター商品をそろえた。傘の取っ手などに付けて自分の持ち物の目印にする「めじるしアクセサリー」が特に人気という。
ブルーロックやズートピア、クリスタル調のサンリオ商品など、入荷後すぐに完売した商品も相次いだ。
運営に携わる子ども・婦人服店「おのマミー」の山崎紘樹さん(44)は「台数では大規模店に及ばないが、ラインナップの質では負けない。8月中は特に充実していると思う」と自信を見せる。県外から訪れた客からは「東京よりも品ぞろえがいい」との声もあったという。
開店時には館外まで約200人
オープン当日の午前9時すぎ、開店を待つ客は10人ほどだった。大々的な宣伝はせず、SNSで告知した程度だったが、午前10時の開店時には列が館外まで延びた。
山崎さんによると約200人が並んでいたとみられ、その後も連日、親子連れなどが訪れている。カプセルトイは小さな子どもから高齢者まで楽しめるため、幅広い世代の来館につながっている。
夏休みが終われば、電車待ちの学生の利用も見込む。3階の「KAMO MACHINAKA BASE」には放課後、多いときで100人ほどの学生が集まることもあり、ガチャコーナーが新たな立ち寄り先になる可能性もある。
民間の力で加茂に人を呼び込む
加茂市内にはゲームセンターやボウリング場などの娯楽施設が少なく、休日には若者や家族が市外へ流れやすい。特に雨の日は、子どもたちが遊べる場所が限られる。
山崎さんは「加茂にはエンターテインメント系の施設が少ない。休みになると市外へ出て、そこでお金を使う形になってしまう」と話す。
メリア周辺では古着店など新たな店の動きもあり、民間事業者同士の連携も少しずつ広がっている。山崎さんは「小さくても、こうした起爆剤を次々と仕掛けたい。民間同士でも手を組み、加茂を活性化できたら」と意欲を示した。
1986年開業、経営交代を重ねて存続
メリアは1986年にオープン。長く活用されていなかった3階フロアを2020年に加茂市が取得し、2022年暮れに実証実験から駅前の交流とにぎわいの拠点として「MACHINAKA BASE(まちなかベース)」を仮設したが、指定管理者が事業を停止した。
集客の核として十分に機能しないなか、今回2階に誕生した大型ガチャコーナーには、メリア全体への来館を促し、加茂駅前に再び人を呼び込み、滞在と消費を生み出す新たな一手となるか注目される。
