新潟県弥彦村の夏の大祭「弥彦燈籠(とうろう)まつり」が25日、弥彦神社を中心に開かれた。国の重要無形民俗文化財に指定される伝統行事で、ことしは週末の土曜にあたったことから、朝から多くの参拝客や観光客が訪れ、例年以上のにぎわいを見せた。
弥彦燈籠まつりは、千年以上の歴史を持つとされる弥彦神社最大の祭礼。五穀豊穣や無病息災を祈願する神事で、平安時代の寛徳年間(1044〜1046年)に京の祇園会(現在の祇園祭)を淵源として始まったと伝えられている。
24日の前夜祭や民謡流しに続き、25日は朝から児童燈籠押しで幕を開けた。日中は大祭神事や青年燈籠押し、里神楽、お欅引などが次々と行われ、祭りムードを高めながら夜のハイライトへとつないだ。
勇壮な大燈籠押しと松明大行進
講中が奉納し、弥彦神社回廊に並べられていた12台の大燈籠は、拝殿前でお祓いを受けたあと、それぞれ温泉街の宿へと繰り出した。大燈籠は縦約2.5メートル、横約1.2メートル、高さ約0.6メートルの枠組みを色鮮やかな造花で飾った華やかなもの。
道中では2台の大燈籠が向き合い、じりじりと間合いを詰めながら押し合う勇壮な場面も見られた。子どもたちが担ぐ小若用燈籠との押し合いも行われ、沿道から大きな歓声が上がった。
各宿に到着すると、たる太鼓や盆踊り、よさこいソーラン、木やりなどが披露された。その間には、弥彦山山頂から松明を手に下山した一行による「弥彦山松明大行進」が、ボーイスカウトの鼓隊を先頭に温泉街を練り歩いた。
さらに弥彦公園では奉納花火大会が始まり、温泉街の各所でさまざまな行事が同時進行。普段の静かな温泉街が、まるでテーマパークのような活気に包まれた。
夜を締めくくる神輿渡御と秘舞
そして、一般的な祭りなら終幕を迎える午後9時から、神輿渡御(みこしとぎょ)が始まった。大燈籠を先導に、稚児や宮司らによる神輿行列が町内を巡行。花火見物客の間を進みながら弥彦神社へ戻り、最後は仮舞殿で稚児が秘舞「神歌楽(かがらく)」と「天犬舞(あまいぬのまい)」を奉納し、祭りは幕を閉じた。
交流50周年記念花火に琴平町長も感激
この日は、弥彦村との交流50周年記念協定締結のため来村した香川県琴平町の片岡英樹町長らもおもてなし広場で祭りを見物した。琴平町は交流50周年を記念し、奉納花火大会で記念スターマインを贈った。
午後9時30分の打ち上げを前に、会場では事前に録音された片岡町長のメッセージが放送された。
片岡町長は打ち上げの瞬間を立ち上がって見守り、花火が終わると万歳して喜びを表現。「50年間続いてきた琴平町と弥彦村のつながりを、弥彦のお祭りで花火という形で皆さんと一緒に喜ぶことができ、私も感動した」と笑顔で話していた。
