JAえちご中越管内で特産の豊かな香りと甘みでブドウの王様と呼ばれるブドウ「巨峰」の出荷が本格化した。ことしは春先から天候に恵まれ、粒張りや色づきが良く、糖度も高い。7月下旬からお盆前にかけて出荷のピークを迎え、9月中旬までに約19トンを見込んでいる。
春先から天候に恵まれ仕上がりは上々
30日、JAえちご中越「天果糖逸(てんかとういつ)出荷販売協議会」ぶどう部会の宮島一貴さん(56)が、三条市代官島のハウスで収穫作業を行った。
ハウス内には黒紫色に色づいた巨峰がたわわに実り、宮島さんは房の色や形、実の張りを一つずつ確かめながら、収穫ばさみで丁寧に切り取った。
宮島さんは約55アールの園地でブドウを栽培し、うち巨峰は約2アール。「春先から非常に天候に恵まれ、いい出来になった。房の粒張りも良く、味もとても良くなっている」と話した。
近年は高温の影響で色づきが悪くなったり、実が日焼けしたりすることがある。ことしも7月から厳しい暑さが続き、露地栽培では一部に日焼けが見られるものの、幸い宮島さんのハウスでは順調に着色が進んだ。
一房ずつ粒を間引き形を整える
ブドウ栽培は、一房ごとに不要な粒を取り除き、房の形を整える「摘粒」をはじめ、細かな手作業が多い。宮島さんは「全部の房を作業しなければならず、時間も人手もかかる。アルバイトを頼みながら作業している」と苦労を語った。
そのうえで、「丹精込めて作ったブドウなので、皆さんにおいしく召し上がっていただきたい」と話した。
三条市大島地区と加茂市は、JAえちご中越管内のブドウの主産地。加温ハウス、無加温ハウス、露地栽培を組み合わせて収穫時期をずらし、長期間にわたり出荷できるようにしている。ハウス栽培が盛んで、他産地より早く出荷できることが特徴だ。
加温栽培の巨峰は7月16日に出荷が始まり、宮島さんの園地では23日にスタート。出荷は7月下旬からお盆前にかけて最盛期を迎え、露地物を含めて9月中旬ごろまで続く。
同協議会では会員約40人が約10ヘクタールでブドウを栽培。ことしは巨峰約19トンを含め、シャインマスカットなどブドウ全体で12月までに約94トンの出荷を見込む。
収穫したブドウは三条市のJA大島選果場と加茂市のJA加茂集出荷場へ持ち込まれ、県内4市場を通じて県内のスーパーなどで販売される。
