新潟県三条市で15日、八幡宮(藤崎重康宮司)の春季例大祭「三条祭り」の10万石の格式を誇る大名行列と舞い込みが行われた。朝のうちはくもり空だったが、大名行列の出発に合わせたように青空が広がり、大勢の見物客でにぎわった。三条市の発表で14日の宵宮の人出は2万0620人、15日の午後5時までの人出は1万5800人だった。
1822年(文政5)村上藩主内藤信敦が京都所司代となったのを三条郷民が祝って10万石格式の行列を模してみこし渡御を行ったのがその始まりとされる。
午後1時前に八幡宮を出発した200人を超える大編成の大名行列は、参道から大通りを進んだ。大名行列が八幡宮へ戻ると午後5時から舞い込みが行われた。ことしは出発に滝沢亮市長がかみしもを着て立ち会い、あいさつした。
大名行列は三条先供(さきとも)組合によるやっこが先導。三条導祖神会が担うペースメーカーとも言えるてんぐ、八幡宮の御霊(みたま)を載せたみこし、八幡宮囃子方(はやしかた)組合の笛や太鼓、傘鉾などが続いた。
大名行列の後、午後5時から八幡宮に2基のみこしが還御して境内で舞い込み。てんぐ、神馬、みこし、太鼓がそれぞれ境内を3周して拝殿に入った。
それに続いて子どもの健やかな成長を願って2~3歳の子どもを親が肩車して走り、拝殿に入って神官に頭をなでてもらった。
やっこは新たに三条市立大1年の栃木県宇都宮市出身の北条慧悟さん(19)、燕三条空き家活用プロジェクトの三重県松阪市出身の平野彩音さん(24)と三条市にUターンした佐藤芳和さん(36)の新人が加わった。
このうち北条さんは、アルバイト先の店長に誘われて参加して、道具は天目を担当した。ただ、本番はテストがある日だったので、当日参加はあきらめていたが、大学が公欠にしてくれて参加できた。
「やりがいがある。こうやってみんなと一緒にできるっていうのは」と北条さん。地元では少人数の祭りに参加したことはあるが、「こんな大勢でみんなで合わせてやるっていうのはすごく面白くていい経験になってる。卒業まで4年間、参加できたらいい」と目を輝かせていた。
舞い込みまで終わると、現場の指揮と実務を一手に引き受ける三条祭り若衆会のことしの会長、小林丈児さん(37)の音頭で三本締め。そのあと恒例で胴上げされた。
「天気にも恵まれて皆さんのおかげでうまいことできたと思う」と小林さん。「月並みだけど、ただひたすらに感謝だなーと思っている」と充実感を味わっていた。
一方で木場神楽保存会も宵宮の14日、そして15日と170軒近くへ獅子神楽の門付けに回った。 一ノ町木場によって受け継がれてきた獅子神楽で、「悪魔払い」「天狗舞」の2つの演目がある。
迫力のある獅子頭に泣き出す子どもが多かったが、おとなも子どもも邪気を食べてくれる、無病息災や厄除けの縁起担ぎで頭をかんでもらっていた。
また、恒例の傘鉾コンクールも行われ、ことしは5件のエントリーがあり、三条市役所職員互助会の「豊作祈願~暗い世の中に服を呼ぶ守り神~」が金賞に輝いた。銀賞は三条信用金庫「丙午八十里越を渡り行く」、銅賞は八幡町の「祭りパワーで平和だ(象)ぞ~!」、四之町の「平和の願い・天馬で届け!!」、田町かさぼこ会「諸問題まったなし!」だった。
