三条市と協同組合三条工業会(齋藤直人理事長)は27日、三条市役所で「災害時における施設利用等に関する協定」を締結した。災害で電気や水道などのライフラインに被害が発生した際、三条工業会の組合員企業の施設を活用し、被災者にトイレや携帯電話の充電用コンセント、休憩場所などを提供する。三条市との同様の協定で充電用コンセントの提供まで盛り込んだのは初めて。
締結式には三条工業会からは齋藤理事長、野崎喜嗣副理事長、梨本次郎副理事長が出席し、滝沢亮市長と齋藤理事長が協定書に署名した。
協定は、地震、豪雨、洪水、暴風、豪雪などの異常な自然現象や大規模災害でライフラインに被害が発生した場合に、被災者の安全確保と安心安全なまちづくりに資することを目的とする。
ライフラインの復旧がおおむね完了するまでの間、市の要請に応じて、三条工業会の組合員企業が所有する施設のうち協定に賛同する施設を市民らに開放する。
提供する設備は、トイレ、手洗いなどの水道設備、携帯電話などの充電のための電気設備、その他提供可能な設備など。災害時の施設使用料は無料とし、協力要請は原則として書面で行うが、緊急時は口頭で要請できる。
三条市が各種団体と同様の協定を結ぶのは今回が65件目となったが、充電用コンセントの提供まで明文化したのは初めて。協定書には「携帯電話などの充電のための電気設備」と表記している。
協定の有効期間は締結日から令和9年3月31日まで。期間満了の3カ月前までに双方から終了の意思表示がない場合は、1年間自動更新される。
滝沢市長は「災害時におけるトイレの重要性は周知の通り。携帯電話やタブレットは安否確認、情報入手に欠かせず、その前提となる電気コンセントも重要」と述べた。多くの組合員企業を抱える三条工業会との協定により、「これまで以上に三条市の災害時のまちの安心安全が守られるのではないか」と期待した。
齋藤理事長は「三条市においても過去に水害や地震など大きな自然災害を経験している。電気や水道といったライフラインが長期間、停止する可能性があり、地域全体として備えを強化することが必要」と協定の意義を話した。
協定締結に先立ち、組合員企業に呼びかけたところ、1週間ほどで20社を超える企業が賛同、登録した。
齋藤理事長は「トイレや携帯電話の充電用電源、休憩場所など、提供できるものは大きなものではないが、被災された方々にとっては安心につながる大切な支えになる」とし、行政と企業の連携で災害に強いまちづくりに貢献する考えを示した。
三条工業会の組合員数は488。今後も協力施設の登録を募る。登録施設にはステッカーの掲示も検討している。
