新潟県弥彦村は、4月12日に人身事故を起こした自動運転バス「ミコぴょん号」の運行を今年度は休止する方針だ。28日に開かれた全員協議会で、地域交通対策室が報告した。
財源と車両システム、安全性の問題で休止
事故を受けて県警と国土交通省がそれぞれ捜査、調査を進めている。県警は自動車運転致傷など、主に業務上、人的ミスの部分を調べ、村や運行委託先の澤瀬商、車両管理のBOLDLY(ボードリー)などが対象。国土交通省は車両、システム、オペレーター教育、マニュアルなど、主に技術面について調査している。
今年度の運行は、財源と車両システムの問題、安全性の問題を理由に休止する。財源面では、今年度の自動運転社会実装推進事業に係る補助金の対象要件が厳格化され、来年度末までのレベル4実装が必要要件となった。現在の車両、エストニア製の「MiCa」ではレベル4実装が非常に困難としている。
原因究明と再発防止に時間
安全面では、人身事故の発生により警察の捜査が長期化する可能性があり、事故原因の究明と再発防止に向けた安全対策の徹底には相当の時間が必要と判断した。
村は「財源及び車両(システム)の問題」と「安全性の問題」を踏まえ、今年度の運行は休止する方針。来年度以降については、確実な安全対策と財源の確保などについて状況を見極めたうえで判断することにしている。
また、この事故で40代男性が骨折、裂創のけがをし、ICUからHCUを経て一般病棟で療養中。30代女性も裂創を負い、4月28日に退院し、自宅療養中。
「ミコぴょん号」は、弥彦村の新たな地域交通として導入された自動運転バス。観光地を抱える村の移動手段確保や、将来的な公共交通の維持に向けた実証的な取り組みとして注目されてきたが、人身事故を受けて本格運行への道筋はいったん仕切り直しとなる。
