新潟県警西蒲署の弥彦交番が弥彦村のJR弥彦駅前に移転新築され、16日、開所式が行われた。老朽化した旧交番に代わる新たな地域の安全安心の拠点。弥彦神社や温泉街の景観との調和にも配慮し、外壁やフェンスはこげ茶色、弥彦の大鳥居をイメージして門柱は朱色とし、観光地・弥彦の玄関口にふさわしい外観にした。
新しい弥彦交番はJR弥彦駅の向かいに建設された。敷地面積は202.5平方メートル。木造2階建ての交番と軽量鉄骨造平屋建ての車庫を備え、交番と車庫を合わせた建築面積は75.54平方メートル、延べ面積は108.92平方メートル。5月22日に建物が完成し、電話やパソコン回線などの工事を経て6月9日に開所した。
明治22年から137年、弥彦の安全を支える拠点
多目的施設「ヤホール」で行われた開所式では、西蒲署の佐藤敬所長が式辞を述べた。佐藤署長は、弥彦村に初めて警察施設が置かれたのは明治22年の弥彦村巡査派出所にさかのぼると紹介。昭和50年に先代の弥彦交番が設置され、現行の警察制度のもとで長く地域の安全センターとして役割を担ってきたと話した。
さらに、旧交番の老朽化に伴ってJR弥彦駅前に移転新築したことにふれ、「今まで以上に地域の皆さま、行政機関、関係する企業・団体の皆さまとの連携を強化し、弥彦村における安全安心の中心となる活動拠点として役割を果たしていく」と述べた。
県警本部の坪谷佳伸地域部長は、地域住民や弥彦村、関係機関の理解と協力に感謝した。新しい交番は「外壁をこげ茶色、門柱を朱色にするなど、新潟を代表する観光地、弥彦神社と温泉街の景観にも調和するよう外観に配慮した」と説明。新たに相談スペースを設けるなど、交番機能の充実も図ったとした。
観光地の玄関口に安心の拠点
来賓祝辞では、本間芳之村長は、JR弥彦駅前という「弥彦の玄関口」に交番が移転新築されたことについて「観光を主たる産業とする弥彦村にとって大変、意義深い」と述べた。
また、防犯や交通安全、高齢者の見守りなど地域に求められる安全対策が多様化していることを踏まえ、「西蒲署や弥彦交番の皆さまとの連携をいっそう深め、誰もが安心して暮らし続けられる地域づくりに努めたい」と話した。
弥彦交番の管内の弥彦村は、ことし3月末現在で約2,800世帯、人口約7,300人、面積約25,000平方キロ。弥彦神社、弥彦温泉、弥彦山などを抱える観光地で、国内外からの観光客も多い。警察官が持つ端末には翻訳アプリも備え、外国人観光客への対応にも活用しているという。
相談スペースや女性用仮眠室も整備
新交番には、執務室と来庁者が人目を気にせず相談できる相談室を設置。被害届の受理や地域の困りごと相談などに対応する。風除室にはアウトドアホンを設置し、緊急通報時の安全確保にも配慮した。
2階には仮眠室やシャワー室を備える。交番勤務員は3人で3交代で勤務に当たり、今は男性警察官だけだが、将来的に女性警察官の勤務にも対応できるよう、女性用の仮眠室とシャワー室も設けた。
近年の県警交番の規模や機能にならっており、面積的には旧交番よりかなり狭くなった。
旧交番は昭和50年の設置から約半世紀にわたり弥彦村を見守ってきた。交番の新築の計画は、村とも協議して進めた。現地建て替えではなく移転したのは、旧交番のある場所は、弥彦燈籠まつりをはじめイベントで交通規制の区間に入ることがある。緊急出動の障害になる可能性もあり、弥彦の玄関口に近い駅前の方が好ましいという理由があったようだ。
新旧とも交番の土地は村からの借り入れ。旧交番の土地や建物の活用の計画はまだなく、これから検討を進める。連絡先は0256-94-2042。
