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【田上町長選】1票差で惜敗の今井幸代さんが支援者に感謝 「異議申し立てより町の融和」政治は一区切りの意向も

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5月31日投開票の新潟県田上町長選で、現職の佐野恒雄町長にわずか1票差で惜敗した今井幸代さん(41)の後援会は28日、羽生田公民館で支援者への感謝の会を開いた。今井さんは集まった50人余りの支援者に対し、開票日に支援者の前に姿を見せなかったことや、異議申し立てをしない判断に至った経緯を説明。「町の融和を軸に置いて考えた方がいい」と述べるとともに、15年間の政治活動にいったん区切りをつける考えも示した。

支援者への感謝の会で今井幸代さん
支援者への感謝の会で今井幸代さん

「結果が出せなかったことは私の力不足」

田上町長選の得票は、佐野町長3,030票、今井さん3,029票。1票差の歴史的な激戦で決着した。

今井さんは2011年に町議選に初当選。8年前の町長選に立候補し、いずれも新人で立候補した佐野恒雄町長に次ぐ得票を得たが、当選はかなわなかった。その後、町議選で再選され、今回は副議長を辞めて2度目の町長選に挑んだ。

感謝の会で今井さんは途中、何度も涙をふき、声を詰まらせた。8年前の町長選から支えてくれた支援者に感謝し、「政治活動は全体で15年。本当に大きな挑戦だった」と振り返った。

そのうえで「結果として1票差で、皆さんにも本当に悔しい思いをさせてしまった。結果が出せなかったことは私の力不足に尽きる」と頭を下げた。

50人余りの支援者らが出席
50人余りの支援者らが出席

開票日に姿を見せなかったのは「状況をきちんと把握できないまま公の場で言葉を発することは適切ではない」と判断

開票日は1票差だったことから、選挙管理委員会が再確認を行い、結果確定まで緊迫した状況が続いた。

今井さんは当時、別室で開票状況を見守っていたと明かし、「疑問票がどのような状況だったのか、異議申し立てをするのかしないのか、そういった状況がまったくわからないなかで、言葉を発すれば先走ってしまう部分がある」と説明した。

「開票所で状況をきちんと把握できないまま、公の場で言葉を発することは適切ではない」と判断し、陣営として今後の対応を検討する形でその場を締めた。

今井さんは「あの場でお伝えできなかったことは申し訳ない」としながらも、「1票差という状況下で、票の状況がまったく見えないなかだったことはご理解いただけるとありがたい」と話した。

異議申し立てせず「町の融和」を重視 裁判になればしこりや分断も生み緊張状態が長期化

涙をぬぐう今井さん
涙をぬぐう今井さん

異議申し立てをしなかった判断についても詳しく話した。異議申し立てをしてほしいという声もあったが、首長選はひとつしかない席を決める選挙であり、地域に大きなエネルギーを生む一方で、しこりや分断も生むとした。

「異議申し立てをして裁判にもっていけば、相当長期的な時間を要する。そうなれば緊張状態が長期化する」。そのため、異議申し立てよりも「町の融和を軸に置いて考えた方が、政治的な空白を生まずにすむ。町にとって必要なことではないか」と判断したと話した。

選挙後、すぐに支援者や報道への対応をしなかった背景には、家族を支える必要があったことも明かした。選挙戦では家族にも強い緊張感を強いていた。報道対応は事務局に一括して任せ、自身は家族を支えることに力を注いだと説明した。

「皆さんに直接のお礼や経過を伝えられず、ここまで来たことは本当に申し訳なかった」とあらためてわびた。

政治家“さちよ”から一個人“幸代”へ

今後については「1票差という結果を完全に整理できたとは、正直まだ言えない」と率直に語った。一方で、地域活動も政治活動も「精いっぱいやってきた、やりきったという思いが非常に大きい」とし、「現時点においては、ここでひとつ区切りをつけたいという思いが強い」と述べた。

小嶋町議からのエールを聞く
小嶋町議からのエールを聞く

「家族にも本当に大きな負担をかけていた。家族を少し支えながら、自分自身のこれからについては少しゆっくり考えたい」と話した。

政治活動では名前を「さちよ」と平仮名で表記してきた。「政治家としての“今井さちよ”から少し肩の力を抜いて、一個人の“今井幸代”に戻らせていただきたい」とし、今後も地域の人たちと一個人として付き合っていきたいと語った。

最後に、町議を5期務めた父と合わせて「35年、本当に長きにわたり皆さんからお世話になったことに、心から感謝を申し上げる」と締めくくった。

高野後援会兆
高野後援会兆

支援者からは「引退ではなく休息時間に」

高野博後援会長は、開票日は僅差だったため十分なあいさつができなかったことや、自身の都合もあって感謝の会の開催が遅れたことをわびた。

そのうえで、「今後、この後援会の中から、来年の町議選や地区活動にいろんな形で出ていただくことを希望する」と述べ、後援会の中から若手が1人でも2人でも来年の町議選に出馬してくれることに期待した。

中野選対本部長
中野選対本部長

中野勝彦選対本部長は「まさにドラマのように、この1票で選挙が決まることを痛感した。同時に、悔しさも響いてきた」と述べた。子育て中も大役を担ってきた今井さんに感謝し、「とりあえず一区切りということで、少し休んでもらって」とねぎらった。

また、会の最後に小嶋謙一町議(町政クラブ)が「引退表明ではなく、ひとつの休息時間ということで」と話すと、支援者から拍手がわいた。

小嶋町議は、今井さんのこれまでの議会活動について「町の将来を見据えた意見をずっと聞いてきた」と評価。「この結果を踏まえて、私たちの議会の中での主張をいろいろ聞いていきたい」と述べた。

支援者を見送る
支援者を見送る

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