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工場の隅の“働き者”に光 工場蚤の市2026開幕、道具の記憶もアウトレットもワークショップも

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新潟県三条市桜木町の三条ものづくり学校で25、26の2日間、燕三条地域を中心に工場や職人、クリエーターが集まる体験型イベント「工場蚤の市(こうばのみのいち)2026」が開かれている。26日は午前10時から午後4時まで。入場無料だが、駐車場は有料駐車場を利用する必要がある。

工場蚤の市2026
工場蚤の市2026

閉校した小学校校舎を活用した三条ものづくり学校を会場に、工場の隅で眠っていた道具やサンプル品、あと一歩で商品にならなかったもの、アウトレット品、アップサイクル品などがずらりと並ぶ“ものづくり版の蚤の市”。ことしも50社以上が出店し、25以上のワークショップ、展示、飲食販売で、校舎まるごとが燕三条らしいにぎわいに包まれている。

会場でひときわ足を止めたくなるのが、「工場遺産展 ―ものづくりの記憶をたどる―」。工場に眠る道具や設備を「工場遺産」という視点で集め、懐かしさとともに、ものづくりの現場で使われてきた時間そのものを見せる展示だ。

並ぶのは、ただ古いだけの道具ではない。「私だけの金槌」、「棒の金槌」、「優しいプライヤー」と名付けられた道具たちは、それぞれ手の中でどう使われてきたのかを想像させる。どこか人の性格までにじむようで、使い込まれた金属や木の手ざわりが、説明文以上にものを言う。

県外から訪れる人もあり大にぎわい
県外から訪れる人もあり大にぎわい

「終わらない一輪車」は、鍛冶場で使われてきた一輪車。さび、傷み、継ぎ接ぎの跡を残しながら、それでも現場で働き続ける姿には、哀愁すら漂う。壊れたから捨てるのではなく、直しながら使う。燕三条の工場の時間の重ね方が、そのまま形になっている。

「工場長の電話ボックス」もおもしろい。工場内は機械音でうるさく、電話をするには声が届かない。そこで使われてきた小さな電話空間。驚くのは今もそれが現役で使われているということ。内部は手元を照らす明かりがあり、スチームパンクもイメージさせる。新潟の冬の暗い工場で注文表を見ながら黒電話を取る姿まで浮かんでくる。

工場遺産展という名前だが、単なる昔話ではない。今も続く現場の知恵や、ものを使い切る感覚を来場者に伝えている。

工場遺産展の「工場長の電話ボックス」
工場遺産展の「工場長の電話ボックス」

もちろん蚤の市らしい買い物の楽しみもたっぷり。包丁、剪定ばさみ、なた、ボール、洋食器、ざる、木製品、金属加工製品、蔵出しの陶器、置いて飾れるインテリアなど、実用品から掘り出し物まで幅広い。かしめだけで雑貨を作るワークショップや、チタンアクセサリーなど、手を動かして楽しむワークショップもたくさんある。

会場には、ネジやギアなどを使ってインテリア作品を制作する新発田市のアーティスト「MONOR(ものー)」さんも出店する。小さなインテリアから大型作品まで手がけ、近年は美術館での展示機会も増えている。

「手法を変えて、進化できればと思って」とMONORさん。2月には上野の森美術館にペンギンの作品を出品し、6月には金沢21世紀美術館での展示も予定。11月にはギャラリーみつけで2週間ほどの展示も決まっているという、注目のアーティストだ。

新発田市のアーティスト「MONOR」さんも出店
新発田市のアーティスト「MONOR」さんも出店

工場蚤の市ではこのほか、身近な製品をその場で分解する「解体ライブ ―廃品から視えるものづくりの構造(かたち)―」や、高さ2メートル、幅6メートルのキャンバスに来場者やアーティストが描くアート企画も行われる。

飲食も充実し、三条ものづくり学校内のカフェ「0256」の魯肉飯、スパイスカレー、コーヒー、自家製ドリンク、プリン、フルーツタルトなどに加え、直火焙煎コーヒー、お好み焼バーガー、タコス、タコライスなどのキッチンカーも出店する。

解体ライブ
解体ライブ

三条ものづくり学校の駐車場は利用できず、パール金属臨時駐車場(三条市西本成寺190)から20分間隔で無料シャトルバスを運行する。臨時駐車場は1台500円。問い合わせは三条ものづくり学校事務局、電話0256-34-6700へ。

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