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三条で第2回全国刃物サミット始まる(2001.10.21)

全国刃物サミット&産業祭実行委員会(三条商工会議所会頭羽二生良夫実行委員長)は、20日午後2時から県央地域地場産業振興センターで第2回全国刃物サミットを開き、県内外の刃物産地の代表とものづくりに対する取り組みや技術の継承など率直に話し合った。また、午後5時から餞心亭おゝ乃で開いた意見交換会では各産地の代表が近年の中国製品をはじめとする安価な海外製品の影響について意見を述べた。

非公開で行われた第2回全国刃物サミット

非公開で行われた第2回全国刃物サミット

全国刃物サミットは、全国の刃物産地が連携を深め、優れた技術、文化、特産品などを全国に向けにPRし、技術の継承、後継者育成、日本の道具文化の発展への寄与などを目的に昨年から開いており、ことしは三条市が会場。20、21の2日間、刃物サミット、全国刃物産地代表者による意見交換会、交流会、基調講演、パネルディスカッションなどを行っている。

20日の刃物サミットには、高橋一夫三条市長のほかに福井県武生市商工観光課主幹、岐阜県関市市長、兵庫県三木市経済部長、島根県安来市助役、新潟県与板町長、同月潟村長など、全国の刃物産地の代表者14人が参加した。

代表者が本音で話し合う場にしようと、高橋市長がサミット冒頭に開催目的やテーマを発表した以外は、マスコミなどに非公開で行った。

話し合いのテーマは、各産地の「ものづくり」に対する取り組み、総合学習の中での「ものづくり」について、ものづくり基本法に基づいた「マイスター制度」の制定について。高橋市長は、一人ずつ各刃物産地の代表者を紹介し「参加していただいた皆さまは刃物に関連する市町村の代表です。お互いの紹介だけでなく、ざっくばらんに話し合いたい」と話し、率直に議論した。

第2回全国刃物サミット、意見交換会

意見交換会

午後5時からの意見交換会には70人ほどが参加。全国刃物産地大即売会担当部会会長の佐藤賢一郎三条金物卸商(協)副理事長を司会に各産地の代表10人が近年の中国製品をはじめとする安価な海外製品の影響を受けた国内の刃物産地において、産地としての対応策、その対応策で成功した産地内企業の事例について発表。現状と打開策を考えたあと、参加者116人で交流会を開いた。意見交換会の主な発言は次の通り。

斉藤弘文(協)三条工業会理事長

昨年1月にホームページを立ち上げ、全国からいろいろな意見が寄せられているが刃物の話題が多い。三条は刃物の産地だが今は存亡の危機に瀕している。中国や東南アジアから安価な製品が出回っているが、それを求めているのは消費者。しかし道具は使ってみてそのよさがわかる。本物をどのように残し理解していくかが重要。

久住誠治与板金物振興(協)理事

古代から伝わる刃物がそう簡単に消えるものではない。しかし与板も壊滅状態に近い輸出用の刃物も勉強しよりよい産地にしていきたい。

永井学与板金物卸商(協)組合長

最近の住宅の建築工法が変わり大工道具の主力であるノミやカンナの落ち込みがものすごい。電動工具の普及で手作業分が奪われた。鍛冶やは壊滅状態、後継ぎも先行きが見えずこの先に明るい状態があるかどうかわからない。

小林誠月潟鎌組合長

全体の85%が三条市の問屋さんに世話になっている。後継者もなく最年少が49歳というのが現状。難しい形の鎌をつくる人が減っておりその製作工程をビデオに収めている。平成5年から刃物の需要が激減しているが、山間地ではまだ多くの人が使っている。行政と手を組み少しでも余裕ができる方向に前進していこうと誓い合っている。

松本正全国利器工匠具工業連合会会長

100円ショップの刃物は中国製であることは明らかだが、包装は日本語なのでわからいで購入している人もいるのではないか。最近ではスーパーも“産地”を売っている。刃物にも産地表示が義務付けられないか審議しているところ。

井上弘東京刃物工業組合理事長

伝統技術の育成や補助金などは東京では自助努力以外にはない。人件費のことを考えると中国と競争できるわけがない。日本が品質で90点をとっているとしたら台湾は60から70点と進級するには充分な点を取っている。銀座では高級ブランドショップに何週間も行列ができている反面、マツモトキヨシやユニクロなど価格で勝負している店もあり、これが生き残るためのポイントになるのではいか。

清水正治越前打刃物産業連合会会長

ことし9月、武生市で実施した産業フェアに相乗りして販売を行い、直接、消費者とふれ合う機会があった。また漆器、焼き、紙、刃物の業界が交流し新ブランドを作り新商品を開発している。

炭竃(すみかま)利夫岐阜県刃物産業連合会会長

安い海外製品と競合しないのは手づくり品。雑誌で100円ショップの包丁と従来の包丁を製品技術研究所で比較してもらったら切れ味、耐久性は明らかに違う。価格の勝負には勝てないが、少量受注に迅速に対応し付加価値をつけた商品の開発に力をいれたい。

迫田剛土佐刃物二世会副会長

二世会では何ができるかを話し合い“お客さんの生の声を聞く”ことを考えた。またイベント等で100円で包丁研ぎを行い土佐刃物の説明している。わかったことは高地県内で土佐刃物を知らない人が多かったということ。

韮澤喜一郎三条金物卸(協)理事長

流通を預かる身として金物屋さんは難しい立場にある。ことし高橋市長が三条の友好都市である中国の鄂州市に行ったとき、もう中国を相手にしないわけにはいかないと話していた。メーカーには独自のものを作っていただき、新しい製販一体の商品開発をしていかなければならない。オンリーワンを生み出すことが生き残りの道。産地ブランドは私たちも打ちたいが、東京や名古屋など産地を持たないところは困るだろう。



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