三条市の小学4年生で全盲の佐藤英里ちゃんが市内の避難所でキーボードの弾き語りコンサート (2011.4.25)

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三条市の小学4年生で全盲の佐藤英里(ひらり)ちゃん(9つ)が23日、三条市内の避難所でキーボードの弾き語りコンサートを開き、抜群の歌唱力と澄んだ歌声で避難している人たちに勇気や感動をプレゼントした。

23日に避難所の三条市体育文化センターで開かれた三条市の小学4年生で全盲の佐藤英里ちゃんによるキーボードの弾き語りコンサート
23日に避難所の三条市体育文化センターで開かれた三条市の小学4年生で全盲の佐藤英里ちゃんによるキーボードの弾き語りコンサート

英里さんは昨年、何らかの障害をもつ音楽家志望の人たちが全国から集う「ゴールド・コンサート」に出場し、歌唱賞などを獲得した実力の持ち主。この日は避難所になっている三条市体育文化センターで演奏し、避難している人など約80人が聴き入った。

アマチュアのフォークデュオを組み、英里ちゃんと音楽仲間の会社員深沢良道さん(46)=三条市島田=も2曲に参加。『アメージング・グレイス』、『翼をください』など10曲を演奏。最後はアンコールに応えて「わたしの大好きな美空ひばりさんの曲の中から」と、『津軽のふるさと』を演奏した。

キーボードを弾いて熱唱する英里ちゃん
キーボードを弾いて熱唱する英里ちゃん

ポニーテールがかわいい英里さん。あどけない姿とは対照的なキーボード演奏、柔らかな声とずば抜けた歌唱力に誰もが引き込まれた。1曲終わるたびに大きな拍手が響き、口々に「いや〜、感動した」、「良かった」と感動していた。

南相馬市の75歳の女性は、今は離れて暮らす娘の小さいころを思い出し、涙を流した。「ここにいるといろいろとあって…。ひととき、いやされました」と、自宅に戻れないつらさがあふれた出し、英里ちゃんの手を握って「良かったよ、また来てね」と感謝を気持ちを伝えた。

英里ちゃんを囲んで記念撮影
英里ちゃんを囲んで記念撮影

英里ちゃんは「聴いてくれてありがとうございました。これからもわたしのことを思い出して頑張ってください」と励まし、「わたしも感動しちゃった」と目をうるませていた。


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