三条市が市内4避難所で順に「三条市の考え方説明会」、20キロ圏外への一時帰宅は三条市の送迎バスで5月2、3の2日間で実施へ (2011.4.28)

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三条市は28日、市内4つの避難所で順に「三条市の考え方説明会」を開き、国定勇人市長が各会場を回って避難している人たちに対して被災地の状況から今後の住環境の整備、就労支援、一時帰宅の支援などを説明すると同時に避難している人たちから質問や意見を聞き、あわせて一時帰宅の意向調査の調査票を配布。20キロ圏外への一時帰宅は三条市の送迎バスにより5月2、3の2日間で行うことを明らかにした。

三条市総合福祉センターで開かれた三条市の考え方説明会
三条市総合福祉センターで開かれた三条市の考え方説明会

午前10時半から三条市総合福祉センターで行った説明会には、同センターで避難生活を送る人やいったん公営住宅へ移った人など100人近くが参加した。

国定市長は、避難してきた人を迎えて間もなく1カ月半になるが、「皆さま方に何かとご不自由な、またご不便な生活を強いさせてしまっていますことを心からおわびを申し上げたいと思います。本当に申し訳ございません」と頭を下げると、感情が込み上げて声を詰まらせた。

説明会には同センターなどへ避難している100人近くが出席
説明会には同センターなどへ避難している100人近くが出席

一方、「三条市はいよいよ皆さんを避難所から追い出しにかかったかと思われる方も数多くいらっしゃると思います」と心配し、「わたしどもは避難所は引き続き、運営をしていきたいと思っておりますし、そこだけは信じていただきたい」と断言した。

三条市の考えとして「避難所は引き続き運営」、「長期化が予想される避難生活の改善」、「一時帰宅に係る支援」の3点を示した。避難所はさらに環境を充実させ、介護・介助が必要な高齢者は特別養護老人ホームなどへの入所を支援。公営住宅・民間賃貸住宅などを基本的に無料となる形で提供し、支援金として単身世帯20万円、2人以上世帯30万円、支援米を1世帯30キロ給付する。

明解に説明する国定市長
明解に説明する国定市長

住環境は3つのパターンに分けてわかりやすく示し、就労支援では市やNPOの臨時職員として合わせて13人を5月18日に採用、半年間、雇用する。

一時帰宅については、政府の発表ではゴールデンウイーク明けに3キロ圏内を除く約2万7千世帯、約7万2千人を対象に行い、1世帯1人で在宅時間は最大2時間ていどで、1、2カ月ていどで1巡目を終えたい。南相馬市の発表では、福島第一原発から半径30キロ圏外は、自宅で生活できる人は帰宅して構わないとしている。

それを前提に三条市では、市が用意するバスで送迎して一時帰宅を行う。20キロ圏内は川内村は5月10日以降に行う。それ以外の市町は問い合わせ中で、29日開かれる福島県主催の説明会後になんらかのスケジュールが示されるとみている。一時帰宅できるは15歳未満と高齢者を除き1世帯代表者1人まで。防護服を着用、線量計、トランシーバーを携帯し、スクリーニング除染を行う。

20キロ圏外は第1班を5月2日、第2班を翌3日と2日間で行う。一時帰宅できるのは、1世帯代表者1人まで。石神中学校か南相馬市民文化会館「ゆめはっと」まで送迎する。

子どもと高齢者は帰宅できないのか、1日目に20キロ圏内に入って20キロ圏外へ出て1泊してから2日目のバスで戻れるのか、20キロ圏内から冬タイヤを持ち出したい、まだローンが残っていて屋根を直したいが時間が足りないなど、さまざまな質問や意見があったが、国定市長は市では対応できない問題についても「ちょっと難しいと思いますが、確認だけさせてください」とできる限りの対応する姿勢を示した。

閉会後も避難者の質問に耳を傾ける国定市長
閉会後も避難者の質問に耳を傾ける国定市長

なかなか政府から一時帰宅のスケジュールが示されないことにこれまで国定市長はブログでもいら立ちを隠さなかったが、ようやく政府の方針が明らかになったことで早急に三条市の対応をまとめ、この日の説明会となった。

やっと三条市に避難している人たちに一時帰宅を自分の口から説明できる場を設けられたことに国定市長にはほっとした表情が見え、説明会後に質問に来た女性にも国定市長がすすんで対応し、耳を傾けていた。会場をあとにする人たちは、「はぁ〜、立派な市長さんだ」、「心のこもった説明だった」と納得し、ふに落ちたようすだった。


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