燕市出身で三条高校卒業生の画家、鈴木國男さん(51)=神奈川県相模原市=が、4日から8日まで三条東公民館で鈴木國男個展を開き、「水」をテーマに描いた作品を展示している。
鈴木さんは、1960年燕市水道町出身。87年に多摩美術大学大学院日本画科修了。94年神奈川美術展美術奨会賞、2008年全国水墨画展優秀賞受賞。『水の線 いろ かたち』(揺藍社)出版。今は相模原市を拠点に活動し、国内での個展のほか、ニューヨークなどを中心に海外での発表が増えており、7月末に初めてニューヨークでの個展も実現。新潟県内での個展は、2009年に燕市で開いたのに続いて2回目だ。
今回の「ふるさと燕三条で育まれた”水”のイメージと多面的な魅力を現代日本画の領域で表現する事により、絵画の可能性を追求する」をテーマに、癒しや潤いを与える「水」、一方では、直前に三条市など本県を襲った豪雨や3月の東日本大震災での津波などの恐ろしい「水」と、両面から表現した対照的な作品構成だ。
180センチ×220センチほどの150号サイズの大型昨品が中心で、高さ180センチ、幅11メートルの超大型作品は、展示スペースの関係からこれまで展示したことはなく、本邦初公開。壁床とも白い会場に青色を使った作品が、流れうような、浮き上がるような水や空をさらに強く連想させる。
同個展は、午前10時から午後6時までで、最終日8日は午後3時まで。入場無料。6日はオープニングイベントとして、大山治郎氏のギャラリートーク、藤島俊会氏による講演、ジャズバンドとライブペインティング、服顔酒造の試飲会なども行われる。ライブペインティングでは、長野賢一さんのベースやピアノのジャズ演奏のなか、鈴木さんが「オーガストミルキーウェイ(8月の天の川)」をテーマにその場で作品を創作する。相模原などでは、子どもたちとのワークショップなども行っている。