済生会三条病院が内視鏡手術支援ロボット「ダ・ヴィンチ」を県内で初めて導入、ことし4月に保険適用となった前立腺がんの全摘除術に活躍 (2012.4.7)

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三条市大野畑、済生会三条病院(郷秀人院長)は、最先端の3Dの目をもつ内視鏡手術支援ロボット「ダ・ヴィンチ」を県内で初めて導入した。近県にも導入されておらず、全国では43台目の導入。手術者にはこれまでより精度の高い安全な手術ができ、患者にとっては身体的な負担が少ないのが特徴。ことし4月に保険適用となった前立腺がんの全摘除術で5月30日から本格稼働する。

済生会三条病院が県内で初めて導入した内視鏡手術支援ロボット「ダ・ヴィンチ」
済生会三条病院が県内で初めて導入した内視鏡手術支援ロボット「ダ・ヴィンチ」

7日行った報道関係者向けの見学・説明会で披露した。「ダ・ヴィンチ」は、4本のロボットアームをネットワーク接続した「サージョンコンソール」と呼ぶインターフェースで操作する。アームの先端に内視鏡手術器具の鉗子(かんし)やメスを取り付け、1、2センチの傷から挿入して患部の切除や縫合を行う。

実際の手の動きに対して内視鏡手術器具の動きを3分の1などに縮尺する機能や手ぶれを除去する機能を備える。内視鏡手術器具の可動域は人間の手と同等以上だ。

医師はサージョンコンソールを操作してロボットアームを動かす
医師はサージョンコンソールを操作してロボットアームを動かす

手術者にとって大きなメリットが、鮮明な3D画像。視野が立体的に見え、深さを容易に確認できる。従来の腹腔鏡下手術は、特殊な筒状の器具の先端にメスなどを取り付けて挿入し、手元で操作する基本的にはマジックハンドのようなもので、それと比べるとまったく次元が異なる。価格は従来の器具はひとつ数万円なのに対し、「ダ・ヴィンチ」は本体が3億円、年間保守料は1,600万円になる。

従来の腹腔鏡下手術に使われる器具
従来の腹腔鏡下手術に使われる器具

腹腔鏡下手術は、それまでの腹部を縦に切り開く開腹手術よりも手術後の患者の回復が早いことから年々、普及が進んでいる。ことし4月にそれまでの副院長から院長になった郷院長は泌尿器科が専門で、腹腔鏡下手術に力を注いできた。1992年に新潟大学在職中に世界で初めて腹腔鏡下の副腎摘出術に成功。96年に済生会三条病院に赴任して以後も積極的に腹腔鏡下手術を行い、2006年には県内初の腹腔鏡下前立腺全摘除術施設基準認可を取得した。

「新潟県でロボット支援手術を最初にやるのは当院の使命」と話す郷院長
「新潟県でロボット支援手術を最初にやるのは当院の使命」と話す郷院長

同院は年間約30件の腹腔鏡下手術を行っている。2010年は、同院で33件の前立腺全摘出術を行ったが、それに次いで多かったのが長岡赤十字の26件で、しかも同院以外はすべて開放性の手術。郷院長は「新潟県でロボット支援手術を最初にやるのは当院の使命」であり、「このシステムを使い、最先端の手術を提供してまいりたい」とした。

前立腺がんの手術費用は、試算で手術代と入院費を合わせて開放性96万円、腹腔鏡下132万円、支援ロボット150万円を示した。

ロボット支援手術で保険適用になったのは前立腺がんの手術だけ。子宮摘出術なども保険適用になれば行い、自由診療の希望があればすぐにでも始めたいが、予定では保険適用になってからと考えている。維持費がかかるので、「かなりの件数をやらないと経営的には厳しいものではありますけども、うちは使命だと思ってやっておりますので、商売で入れるわけじゃないんで、最初は赤字覚悟でやろうと」と話した。

支援ロボットの技術認定を受けた渡辺竜助医師(左)と金子公亮医師(右)
支援ロボットの技術認定を受けた渡辺竜助医師(左)と金子公亮医師(右)

当面は技術認定を受けた医師2人と看護師2人、臨床工学技士1人の5人でチームをつくって支援ロボットによる手術にあたり、最初の手術は5月30日に行う。

済生会三条病院が導入した内視鏡手術支援ロボット「ダ・ヴィンチ」
医師が操作するコンソール
ロボットアームの繊細でなめらかな動き
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