三条市成人式で1,031人のはたちの門出を祝う、合併以来最高の85.06%の出席率に明るい兆し (2013.3.20)

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ことしも「春分の日」の20日、燕三条地場産業振興センターで平成24年度三条市成人式が行われた。対象者の男520、女511の1,031人のうち877人で出席率85.06%。出席率は昨年度の81.39%を大きく上回るとともに、平成20年度の84.20%を上回る合併以来最高となり、三条としての一体感が増したのか、あるいは就職率の向上も奏功したのか、いずれにしろ明るい兆しを感じさせる成人式だった。

20日行われた三条市成人式の成人祝い抽選会
20日行われた三条市成人式の成人祝い抽選会

平成24年度三条市成人式のフォトアルバム

国家斉唱、成人代表の新潟市・大原学園2年坂井凌さん=三条市西潟・第四中卒=と歯科助手松下恵梨さん=三条市代官島・大島中卒=のリードで市民憲章唱和に続き、国定勇人市長が式辞を述べた。

市民憲章唱和の年坂井凌さん松下恵梨さん
市民憲章唱和の年坂井凌さん松下恵梨さん

国定市長は40歳。出席している成人は自分が成人のときに生まれているが、この20年間は“失われた20年”とも言われるように経済が低迷し、「社会全体として心地よい言葉、景気のいい言葉ということはほとんど聞かされることなく、体験することなく今日を迎えられた」ことを「すでにおとなの第一歩を踏み出していたわたし自身の責任でもある」と引き受け、順風満帆で過ごせなかったことを「本当に申し訳なく思っています」とわびた。

式辞を述べる国定三条市長
式辞を述べる国定三条市長

しかし、成人した以上は「ぜひ一緒になって前に向かって力強い地域、力強い国を取り戻すためのその一員になっていただければ」と期待。そのために求められるのが「やり過ぎる力」とした。

やり過ぎる力 」は先にブログ「三条市長日記」でも紹介している。自身と同じく平成9年入省の元経産省官僚で今は青山社中株式会社の筆頭代表CEO、朝比奈一郎さんの著書『やり過ぎる力』。その力で「今までのこの20年間の殻を大いに打ち破る、そんなエネルギッシュな人生を送っていっていただきたい」と願った。

いろんな経験をし、できなければ読書して疑似体験をしてほしい、それができなければやり過ぎる力を発揮することもできず、人生はつまらないものになる。「この言葉だけはどうか、信じてください」と託し、人生が実り多く、豊かな人生になるよう祈った。

途中で一度、成人の間から笑い声が起こると国定市長はしばらくの沈黙のあと、笑い声のした方に顔を向けて凝視し、「キレたくもなりますよ」とたしなめる場面もあったが、その後は静かに聴いていた。

熊倉均市議会議長は、「皆さも成人という節目を刻み、タケのように成長されることを心から期待」した。成人が中学校を卒業してからの5年間はさまざまな技術革新や東日本大震災発生とその復旧、復興、三条市でも7.29水害があった。

 祝辞を述べる熊倉市議会議長
祝辞を述べる熊倉市議会議長

「少子化により今後、若者力の減退が危惧されますが、個々の希望実現はもとより社会での一人ひとりの役割を認識され、素直さと情熱をもち、行動という形で表現していただきたい」、「一度しかない人生を懸命に、そして勇気をもって切り開き、躊躇することなく、堂々と歩んでいっていただきたい」と求めた。

成人のことばを述べる西方勝登さんと井浦江美さん
成人のことばを述べる西方勝登さんと井浦江美さん

成人のことばで新潟大学教育学部2年の西方勝登さん=三条市井戸場・大島中卒=と同2年の井浦江美さん=新潟市西区・第三中卒=は、ことしの成人式のテーマを「三条なじらね?大好きらて!!〜生誕20周年祭〜」としたことを、みんなで大好きな三条を盛り上げていこうという強い決意と成人を迎えることができた感謝の気持ちを込めたと紹介。「この気持ちを胸にこれからの三条市を新市成人で盛り上げていきたい」とし、「わたしたちはこの三条市に生まれ育ったことに誇りをもち、多くの方々の期待に応えられるように社会に貢献していくこと」を誓い、閉式。続いてアトラクションの成人祝い抽選会、記念写真撮影が行われた。

記念撮影ではじける新成人
記念撮影ではじける新成人

朝のうちは日が差し、成人式が始まるまでには曇り空になっていたが、最高気温は15.3度と4月中旬並みの暖かい陽気になった。男性はダークスーツのほかにはかまや特攻服があり、女性はほぼ例外なく振り袖。成人式が終わってもなかなか帰らず、会場前でたむろするのは毎年のことだが、かたまっているグループの人数が少ないようで、記念写真を撮るのも控えめで、全般におとなしい印象だった。

一方で保護者の来場が多く、2階席は約200人の保護者でほぼいっぱいに。保護者同士も子どもが中学校以来の再会が多く、新成人に負けず劣らず「久しぶり〜!」があいさつ代わりだった。国定市長の式辞全文は次の通り。

国定勇人三条市長の式辞

あらためまして皆さんこんにちは。今ほどご紹介をいただきました三条市長の国定でございます。本年度、めでたく新成人を迎えられました皆さま方、誠におめでとうございます。皆さま方の新しい門出を心からお祝いを申し上げたいと思います。

そして後部座席に座っておられます保護者の皆さま方、本日は成人式を無事、迎えられましたこと、誠におめでとうございます。これまで皆さま方からしっかりと育てていただいた一人ひとりの皆さまがしっかりと成長され、見事、成人、おとなの第一歩を歩み出すことになったわけでございます。これまでのいろいろなご労苦があっただろうという風にお察しいたしますけれども、あらためてこれまで育てていただきました皆さま方に心から敬意を表したいと思います。

さて皆さん、私も今年度、40歳を迎えることができました。つまり皆さんがこの世に生を受けたときに私ははたちにになったと言うことです。ですから、皆さんがこの世に生を受けたときに私はおとなになりました。爾来20年間、皆さんがきょう、この日に至るまで世の中全体として社会全体として心地よい言葉、景気のいい言葉ということはほとんど聞かされることなく、体験することなく今日を迎えられたんだと思います。

それは皆さんがこの世に生を受けたときに、すでにおとなの第一歩を踏み出していたわたし自身の責任でもある、いう風に思っています。

皆さんがこれまでの輝かしい青春時代を必ずしも世の中全体が順風満帆に、そんななかで過ごすことができなかったことを本当に申し訳なく思っています。

でも、そうは言いながら皆さんはきょうめでたくおとなの仲間入りを果たしたわけであります。この20年間、必ずしも順風満帆ではなかったこの地域、この国の行く末を考えたときに皆さんは晴れておとなの仲間入りをしたわけですから、ぜひ一緒になって前に向かって力強い地域、力強い国を取り戻すためのその一員になっていただければという風に思います。

そのためには、これまでの皆さんの歩みだけでは、おそらくこの地域を変えることはできないと思いますし、この国を変えることもできないと思います。今、われわれに求められているのは、やり過ぎる力なんだと思っています。

これまでの常識、これまでのルールにとらわれている、その範疇のなかで動いてもこの国は良くなりません。三条も良くなりません。皆さんには輝かしい未来と輝かしい可能性が無限に広がっています。ですから、やり過ぎる力。今までのこの20年間の殻を大いに打ち破る、そんなエネルギッシュな人生を送っていっていただきたいと思います。

一日一日を無題に過ごすことは決して許されないと思います。何ごとにも全力で何ごとにも全身全霊を傾けて生き抜いていってほしい。それがひと回り上の年齢になってしまったわたくしからの贈る言葉であります。

皆さんはやり過ぎる力ということを考えたときにも、そのやり過ぎる力をどこに投じればいいのか、どこに向かって進んで行ったらいいのか、きっとわからないまだ状態だと思います。そんなときには、どんなことでもいいですから、いろんな経験をしてください。

自分で経験ができないんだったら一生懸命、本を読んでください。実際の体験、擬似的な体験の積み重ねが皆さんのこれからの人生を豊かで深いものにしていきます。それができなければ、やり過ぎる力も発揮することはできませんし、皆さんの人生はとてもつまらないものになるはずです。この言葉だけはどうか、信じてください。この三条が、この日本が永遠に持続可能で明るい世の中にしていくのは、皆さんの力が必要なんです。

キレたくもなりますよ。

皆さんがきょうを皮切りに毎日毎日を一生懸命、歩んでいただくこと。それは皆さん自身の人生を実り豊かなものにするだけではなく、皆さんが住んでいるこの地域、この社会、そしてこの国がより豊かで実りあるものにつながっていくんだと、そういう崇高な精神もあわせて宿っているんだということをどうか肝に銘じていただければと思っております。

最後になりますが、あらためて皆さんの新しい門出を心からお祝いを申し上げますとともに、どうかきょう一日でも結構です、この20年間、皆さんを育ててくださったご両親、ご家族、ご友人、ご親戚の皆さんに心からの感謝をささげてください。皆さんの人生が実り多く、豊かな人生になりますことを心からご祈念を申しあげて式辞といたします。


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