三条市で水害対応総合防災訓練、9年前の7・13水害を教訓に策定した三条市水害対応マニュアルに基づいて緊張感みなぎる訓練 (2013.6.25)

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三条市は23日、ことしも水害対応総合防災訓練を行い、9年前の7・13水害を教訓に策定した三条市水害対応マニュアルに基づいて、情報伝達や要救護者支援、避難所開設や住民避難、水防、救助など、それぞれの立場で必要なさまざまな訓練を行った。

三条市でことしも行われた水害対応総合防災訓練
三条市でことしも行われた水害対応総合防災訓練

2004年の新潟・福島豪雨災害で諏訪地内の五十嵐川の堤防が決壊した7・13水害の翌年から毎年、実施している訓練。ことしも三条市をはじめ、消防団、自治会、自主防災組織、県、警察、ライフライン関係機関、介護保険サービス事業所など、行政、市民、企業など合わせて2,500人以上が参加した。

これまでと同様に災害の発生時刻や場所、規模などを事前に知らせずに、担当者が随時、発表する災害情報の推移に対応して水害対応マニュアルに沿った災害対応活動を実施。午前5時に笠堀ダムと刈谷田川ダムが洪水警戒体制に入ったという想定から訓練をスタートした。

消防職員によるボートを使って対岸の要救助者を救助する訓練」
消防職員によるボートを使って対岸の要救助者を救助する訓練

5時半に第1次配備(警戒体制)、7時5分に第2次配備(警戒本部・支部設置)開始、8時10分に災害対策本部・支部設置、三条市全域に「避難準備情報」発令、第2次避難所開設と進んでいき、職員参集、災害本部・支部の設置、情報共有、同報系防災行政無線運用、情報伝達、災害時要援護者支援、避難所設置・住民避難、新潟県消防防災航空隊ヘリコプターを使用した情報収集訓練、水防、応急救護所設置、救助などの訓練を、実際に水害が発生した場合の時系列にあわせて担当の機関や関係者がそれぞれの立場で行うべきことを、また、必要によっては連携しながら取り組んだ。

くもり空から夏を思わせるような青空へと、水害は想像もつかないような天気に変わったこの日だったが、防災行政無線で放送される「避難勧告」の知らせや、サイレンの音、さらにエリアメールを使って緊急情報が携帯電話に送信されてくる着信音などが鳴り響くなかで行われた訓練は、9年前、さらに一昨年の豪雨を体験した人にとっては記憶がよみがえる。

水防訓練
水防訓練

市役所の災害対策本部会議でも、市街地図のパネルを指しながら住宅や道路の冠水、土砂崩れや川の越水などの被害情報、排水ポンプや防災ヘリコプターの要請などが担当部長などから次々と報告され、対策本部長の国定市長がさらに確認や指示。また、各課でそれぞれ受け持ちの役割に対応する職員も真剣な表情で取組み、訓練ではあるものの「避難準備情報」、「避難勧告」と進み、サイレンの音が聞こえるたびに庁舎内全体の緊迫感が増した。

水防訓練や救助訓練は、7.13水害で五十嵐川の堤防が破堤した対岸で、当時も土のう積みなど水防活動が懸命に行われた三竹側の河川敷で行われた。

昨年の7・29豪雨被害の関係でかさ上げがされた堤防道路から市民が、また対岸からは7.13水害の慰霊碑や松尾世十郎像が見守るなか、五十嵐川沿線の防災活動協力事業所による土のう作り訓練、消防職員によるボートを使用して対岸の要救助者を救助する訓練、消防団による土のう作成や土のう積み訓練など、計100人余りが参加。消防団はほかに、栄地区は蒲原大関、下田地区は荻堀で各60人の計120人の団員が水防訓練を行った。

 あいさつする国定市長
あいさつする国定市長

訓練を終えた国定勇人市長はインタビューに答え、毎年の訓練は「7.13水害、7.29水害と立て続けに経験したわれわれだからこそ、気を引き締めてやっていかなければならない」とし、その経験があっても出水期の前にしっかりと訓練をすることが重要で、県内のほかの市町村にも知ってもらいたいと話した。

また、今後の課題は「気持ちの風化」で、「水害はいつ何時やってくるかわからない」と気を引き締めながら市民に伝えていく。さらに、高齢社会で独居や高齢者のみの世帯が増えていくなかでの災害時要援護者への対策など福祉面によった災害対応がこれから先、ますます重要になってくると話した。


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