「旧今井家住宅新館」が三条市で15件目の国登録有形文化財へ (2013.7.19)

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国文化審議会は19日、明治後期の建築の三条市丸井今井邸=三条市本町3-316-2=を「旧今井家住宅新館」として国登録有形文化財に登録するよう文部科学大臣に答申した。三条市内の国登録有形文化財は、2009年の登録の三条市歴史民俗産業資料館(旧武徳殿)1件を皮切りに、11年の三条市水道局大崎浄水場の建造物12件、12年の嵐渓荘緑風館1件に次いでこれで15件目となる。

国登録有形文化財への登録が決まった「旧今井家住宅新館」前で、登録決定を知らせる看板を取り付けて記念撮影する三条市丸井今井邸保存会の正副会長や理事
国登録有形文化財への登録が決まった「旧今井家住宅新館」前で、登録決定を知らせる看板を取り付けて記念撮影する三条市丸井今井邸保存会の正副会長や理事

木造2階建で桟瓦葺(さんかわらぶき)、登録文化財該当部分の建築面積は109平方メートル。入母屋造(いりもやづくり)で、北面西寄りに起(おこ)り屋根の玄関が突き出す。1階は8畳2室に広縁をめぐらし、土縁を設けてガラス窓をたて込む。2階も8畳2室で、縁のガラス窓の外に高欄がついている。

室内の造作もていねいな近代和風住宅。丸井今井百貨店創業者である今井藤七(いまい・とうしち)(1850-1925)の地元本宅の離れ座敷として明治後期に建設された。かつてはこの西側に今井邸の母屋があった。登録は官報告示をもって正式決定になる。

入母屋造で北面西寄りに突きだした起り屋根の玄関が特徴のひとつ
入母屋造で北面西寄りに突きだした起り屋根の玄関が特徴のひとつ

戦中、戦後は丸井今井三条店として仕入れや地元採用の社員の育成の場として重要な役割を果たしたが、00年に撤退、建物が売却されることになったが、保存を求める有志が「丸井今井邸保存市民の集い」を発足して約5,000万円もの寄付を集めて三条市に寄付。これで三条市は丸井今井邸の譲渡を受けて保存されることになり、00年6月から一般公開を始め、02年に開場式が行われた。

06年6月の大火で類焼し、屋根や2階の一部を焼失。解体し、公園化という話もあったが、約2,000万円を投じて復旧工事を行い、半年余り後ご07年1月には早くも使用を再開している。

 玄関から前庭
玄関から前庭
 1階和室
1階和室
2階和室
2階和室

管理、運営は指定管理者となっている丸井今井邸保存会(小川高示会長・会員25人)が行っている。国登録有形文化財への登録が確実になった19日は午後5時に保存会の正副会長や理事ら9人が丸井今井邸を訪れ、敷地を囲む板塀には紅白幕を張り、入り口の脇に「祝 国登録有形文化財決定」とある縦120センチ、横45センチの看板を設置した。

保存会の初代会長の加藤昇さん(82)=三条市西裏館2=は、「責任は重いけど、大喜びの一言」、「われわれの運動が的を射ていたということ」と国登録有形文化財への登録を歓迎する。

左が三条市丸井今井邸保存会の小川高示会長、右が清水良一副会長
左が三条市丸井今井邸保存会の小川高示会長、右が清水良一副会長

2代目の今の会長、小川高示さん(64)=同市本町3=は、「福島県只見町や県外から三条に来た人が見学する場所が増えましたね」と新たな観光名所の誕生として喜ぶ。最近も北海道新聞で丸井今井邸の記事が大きく掲載され、5月にそれを見て北海道小樽市から4人が見学に訪れたと言う。

現在、丸井今井邸では年6回の茶会や定例のビーズ教室、子ども抹茶教室のときくらいしか開けていないが、国登録有形文化財の登録が決まったことで見学者が訪れることが予想されるため、年内は水曜を除いて毎日午前10時から午後4時ころまで毎日、開放する考えだ。

丸井今井邸に飾られた丸井今井の初代社長、今井藤七の写真
丸井今井邸に飾られた丸井今井の初代社長、今井藤七の写真
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