三条市の中学生シンガーソングライター佐藤英里さんがミニアルバム「なないろの夢」でメジャーデビューへ (2014.10.30)

三条市の中学生シンガーソングライター、佐藤英里（ひらり）さん(13)のデビュー・ミニアルバム「なないろの夢」が11月26日、シンコーミュージック・レコーズからリリースされ、メジャーデビューする。生まれつきの全盲ながら夢へ向かって大きな一歩を踏み出す。

デビュー・ミニアルバム「なないろの夢」を手に佐藤英里さん

ひらりさんは、01年5月28日、三条市で生まれた。視神経低形成のため生まれつき全盲だが、5歳でピアノにふれ、音楽に目覚めた。9歳で初めてのオリジナル曲『みらい』を作詞作曲した。

10年の第7回ゴールドコンサートで、史上最年少で歌唱・演奏賞、観客賞をダブル受賞。12年に身障者の音楽活動を支援する第9回ゴールドコンサートで『なないろの夢』でグランプリを受賞。13年には米国・ニューヨークののアポロシアターの音楽イベント「アマチュア・ナイト」に出演しウイークリー・チャンピオンを獲得。14年に次世代アーティストを発掘するsatageAceプレゼンテーションライブでYAMAHA MX賞を受賞ずすなど実績や評価を積み上げている。

アルバムリリースを前に29日、新潟市・ジョイアミーアで「佐藤ひらりデビューコンベンション」が開かれ、県内の関係者らにひらりさんの歌声を披露し、音楽評論家の吉岡正晴さんや(株)シンコ―ミュージック・エンタテイメントの草野夏矢代表取締役社長らも出席し、ひらりさんの魅力を紹介した。

アルバムには、『なないろの夢』、『みらい』、14年書下ろしの新曲『レインボー・スマイル』、『アメイジング・グレイス』などオリジナルを含んだ7曲を収録する。税別1,852円。

新潟市・ジョイアミーアで開かれた「佐藤ひらりデビューコンベンション」

ピアノの弾き語りで披露した『みらい』は、東日本大震災で被災した人たちと接する中で「私にも歌で何かできないか」とつくり、「こころの目を開いて、明るい未来に進んでいってもらえないか」との思いを込めたというひらりさん。

インタビューで、レコーディングの印象に残ったことととして、『レインボースマイル』は「コーラスを入れたりとか自分の声が重なっていくという楽しい経験ができた」、「弾き語りだけじゃないという新しい私を見つけていただいて本当にうれしかった」。

ひらりさんの好きなアーティストは美空ひばり、井上陽水、初音ミク。好きな科目は国語と音楽、苦手な科目は数学と体育。夢は「子どもからおとなまで、皆さんに口ずさんでもらえるような歌をつくって歌えるシンガーソングライターになること」。

アルバムを発売するシンコ―ミュージックとひらりさんの出会いは、音楽評論家の吉岡正晴さんからの紹介がきっかけ。吉岡さんは、ひらりさんが出場した身障者の音楽活動支援コンサート「ゴールド・コンサート」の審査員を担当しており、9歳の10年からひらりさんは毎年、出場。12年にグランプリを獲得し、3回連続で観客賞を受賞した。

母絵美さんと並んでインタビューを受ける英里さん

吉岡さんは、10年に初出場のひらりさんが歌った『アメージング・グレイス』に「ものすごい衝撃を受けた」と言う。それまでの審査ではつけたことがなかった10点満点を初めてつけた。それ以降も毎年、確実にステップアップしてくるひらりさんに驚かされたという。

さらに、自身が9歳のひらりさんに受けた衝撃は、きっといろんな人が衝撃を受け、彼女の歌声にほれるだろう、今後の可能性を考えるとわくわくするとし、彼女の才能をサポートしていきたいと話した。

アルバム『なないろの虹』は、県内は、コメリ書房、タワーレコードなどで販売される。あわせて、11月30日午後2時から弥彦村・二村建築すまいるシアターで「新潟地区CDリリース記念演奏会」（入場料1,000円）、12月6日にイオンモール新潟南でCDショップインストアイベントを開催。東京地区では、11月25日にいきいきブラザー一番丁でCDリリース記念演奏会、12月7日に錦糸町タワーレコード、汐留タワーレコードMINIでインストアイベントを開く。