国定三条市長がふるさと東京・神保町のコ・ワーキングスペースでトーク、工場の祭典や大規模災害発生を想定した首都圏と地方の関係など (2015.7.13)

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国定勇人三条市長が生まれ育った東京・神保町にあるコ・ワーキング&イベントラウンジ「エディトリー」3日、「THINK! TOKYO LOCAL」プロジェクトの主催イベント「TOKYO LOCAL THINKING」が行われ、国定市長をゲストスピーカーに迎えて「外から人が来たくなる街の魅力の見つけ方、育て方、PRの方法」について聞いた。

神保町のコ・ワーキング&イベントラウンジ「エディトリー」で開かれた「TOKYO LOCAL THINKING」のゲストスピーカーを務めた国定三条市長
神保町のコ・ワーキング&イベントラウンジ「エディトリー」で開かれた「TOKYO LOCAL THINKING」のゲストスピーカーを務めた国定三条市長

「THINK! TOKYO LOCAL」は、「エディトリー」が神田エリアで街の人と取り組む、これからの街を考えるプロジェクト。変わらないものを守りながら、変わり続けるこの「街」で、「街」を行き交い、暮らし、働く人々と一緒にこれからの「街」を考えていく。

イベントは今回が第10回となったのを記念して神保町の魅力を伝えるフリーペーパー「じじ 神保町」とコラボレーションし、神保町出身の国定市長をゲストに招いた。「じじ 神保町」の最新号では、国定市長を特集している。

定員10人で参加者を募集したが約70人が来場する盛況ぶり。まちづくりに関心ある人やデベロッパー、大学生など幅広い層の来場者で熱気にあふれていた。

今回のイベントで国定市長は「燕三条 工場の祭典」と首都圏での大規模災害時における地方の役割などについて話した。「燕三条 工場の祭典」は、燕三条地域の工場を一斉に解放し、ものづくりの現場を見学、体験するイベントで、ことしで3年目になる。

国定市長は「できる限り意識しようと思っているのは、自分自身が神保町出身なので、神保町と今、わたしが市長をさせていただいている三条とがうまく結びつくことができるようなことを心掛けながら話を展開したい」と始めた。

三条はものづくり、とくに金属加工。伝統は包丁、刃物、大工道具から今自動車部品、建築金具、その工場の中に入ると、生まれたころの神保町と同じ物理的なにおいを感じる。それは神保町の輪転機の油のにおいと同じにおいを鍛冶屋の現場で感じた。

神保町は書店など非常にエンドユーザーに近いものが同時に集積している。三条は製造して終わり。三条には、刃物や包丁を実際に手に取って感じ、購入する場所が少ない。

新潟といえばコメどころ、酒どころを連想すると思うが、「われわれの自負心としてはどちらかというと農業よりはこうした金属加工産業としての集積地に誇りを感じている」。

「ものづくりのまちのにおいがあまり感じられない」のは、多くの工場が市の郊外に移転したためで「これは危機的な状況。ものづくりのまちが子々孫々、ものづくりのまちであり続けるには、やっぱり子どもたちにものづくりのDNAを自然にバトンタッチしていかなければならない」。

「閉じられている工場を開放するということそのものに価値を見いだそうじゃないか。つまり希少価値」。そこからまず考え始めた結果が「燕三条 工場の祭典」だった。

約70人の来場で熱気にあふれた
約70人の来場で熱気にあふれた

神保町については、神保町の良さは古本屋や出版関係と思っていて「変に新しいことに取り組む必要はまったくない」、「ただ単に展開していく、続けていくことが大事」。

自身が好きな東京エフエムのラジオドラマ「NISSAN あ、安部礼司〜BEYOND THE AVERAGE」をもっと上手に活用すればいいと思う。番組は神保町を舞台に昭和47年ころをベースにしているが、出てくるのはの喫茶店「さぼうる」くらいしかなく、「神保町を徹底的に出し尽くさせればいいのに」。

このまちで大規模災害が起きたらどうするのか。東京は自律的に呼吸しているまちではない。ぎりぎりの最先端の技術を駆使してようやく東京って言うまちは呼吸することができている。何かひとつ歯車が止まるとこのまちはあっと言う間に窒息をする、ものすごい脆弱(ぜいじゃく)なまち。その最たる者が災害発生だ。

三条で二度の大水害を経験して災害の恐ろしさはわかっているつもりだが、三条は自律できるまち。そこそこの規模なので、少し援助してもらえればなんとかなる。でも東京は絶対に無理。

そのときのためにまず考えるのは割り切ること。とにかく命を守ることで、帰宅困難者なんてどうでもいいこと。災害はそれくらいシビアなもの。そこから先の話は東京はまひするので無理。帰宅困難で何時間、歩いてもそこのエリアもまひしている。そのために一時的に地方に疎開することを覚悟しておいた方がいい。

地方に縁のない人は、積極的に縁をもたなければどこにも頼る所がない。「今の平常時から自分にとって身近だなと思われるまちに自ら出向いて行って関係を築いていくことがすごく大切」。それは同時にわれわれ自身のまちの底上げにつながる。都市と地方それぞれに住む人間がいい関係を構築できる。

人口減少問題に警鐘を鳴らした増田論文の第2弾で、介護難民が大量に発生するのであらかじめ地方に移住した方がいいとある。気づきを与えるという意味ではものすごく大事な所を突いているが、解決の手段としては最悪だ。考えようによっては緩やかにそうさせればいい。

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