弥彦の丘美術館で医師で洋画家だった丸山正三画伯の作品展「世界の子どもたち」 (2017.2.23)

新潟県笹岡村（今の阿賀野市）に生まれ医師のかたわらで洋画家として活躍した丸山正三画伯（1912-2012）の作品展「世界の子どもたち」が18日から3月20日まで弥彦の丘美術館で開かれている。

弥彦の丘美術館で開かれている丸山正三展「世界の子どもたち」

弥彦の丘美術館の五十嵐敬吾館長が11年に長岡市で開かれた「MaRouとこどもたち」丸山正三展を訪れたときに丸山氏に同美術館での作品展開催を頼んだが、その実現を待たずに翌年、丸山氏は亡くなった。

「ふたり（アメリカ）」（S80）1971年制作

その願いが6年越しでようやく実現。丸山氏が亡くなった翌年13年、長岡造形大学にオープンした丸山氏の作品約3,000点を収蔵、展示する「展示館 MaRouの杜」から子どもを描いた作品を中心に22点を借りて展示している。

「小春日」（F25）2000年制作

制作年のわかる作品は、1点が1971年のほかは2000年以降の晩年の作品。亡くなる直前までヨーロッパに取材し、フランスやイタリアの風景のなかで魚を釣ったり、廃車で遊んだり、シャボン玉を飛ばしたりする子どもたちの何気ない日常を華やかで明るく、柔らかい色彩で風景に溶け込むように描き、子どもたちに対する丸山氏の温かい視線も伝わるようだ。