弥彦の秋は菊まつり 圧巻の大風景花壇【燕・弥彦 ぐるっと探訪】 (2017.10.31)

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燕・弥彦ぐるっと探訪新潟県弥彦村の秋の観光は、毎年11月1日から24日まで越後一宮・弥彦神社の境内で開かれる新潟県菊花展覧会、通称「弥彦菊まつり」で最盛期を迎える。県内の愛好者が出品する4千鉢にものぼる菊の花が、境内を秋の色で華やかに彩る。なかでも呼び物が大風景花壇。ジオラマのように菊の花で各地の山や名所の風景を再現し、観光客の絶好の撮影ポイントになっている。

大風景花壇の2017年のテーマは「赤城山」
大風景花壇の2017年のテーマは「赤城山」

大風景花壇は4間×8間で64畳分、60平方メートル近い広さがある。2017年のテーマは「赤城山」。6月いっぱいで退任した永田忠興前宮司が、関越自動車道を東京へ向かうと左手に見えてくる群馬県の名山、赤城山(1,827m)がきれいだと話していたことからテーマに決めた。

“大風景花壇の舞台裏の構造は圧巻”

大風景花壇の製作は弥彦菊まつりが始まる1カ月以上も前、9月下旬に始まる。鉄骨で屋根を作ってから土台を作る。前から見ると地面に土を盛って作っていると想像しがちだが、土台は木でできている。その上に薄く土をかぶせる。そこに新潟県菊花連盟会員から菊を持参してもらい、茎を切って土台に挿してもらう。赤城山を覆い尽くす花は2、3万にもなる。

表から見る美しい姿とは対象的に裏側から見る土台は木の棒や板が入り組む複雑な構造
表から見る美しい姿とは対象的に裏側から見る土台は木の棒や板が入り組む複雑な構造

土台の段階で全体の形はほぼ完成している。裏に回って見ると、そのギャップの大きさに息をのむ。木の棒で骨組みを作り、板を打ち付けて山の斜面を作る。木製のジェットコースターのようにも見える複雑な造形は圧巻だ。平面の板を組み合わせた3次元曲面の表現は、まるでアートの域。設計図はなく、作りながらイメージをそのままアドリブで形にしていく。

“デザインから製作まで担当する太田林務営繕課長”

そのデザインから製作まで担当するのは、弥彦神社林務営繕課課長の太田敏文さん(40)。燕市出身で父は研磨業を営んだ。巻農業高校を卒業し、当時の校長と弥彦神社の禰宜(ねぎ)が知り会いだった縁で誘われ、ちょっと変わった仕事がしてみたいと思っていたこともあり、弥彦神社で働くことになった。

大風景花壇のデザインから製作まで一手に引き受ける弥彦神社林務営繕課の太田課長
大風景花壇のデザインから製作まで一手に引き受ける弥彦神社林務営繕課の太田課長

林務営繕課の職員は太田課長を含めて9人。仕事は枯れ木を伐採したり、境内を掃除したり、シカやニワトリにえさをやったり。なにしろ敷地が広大なので、仕事は探せばいくらでもある。加えて毎月のように行事の準備もある。弥彦菊まつりもそのひとつ。15、6年前から大風景花壇の製作を手掛け、大工にも手伝ってもらってやってきたが、昨年からひとりで製作している。

“大風景花壇は3度見て”

兼六園を作ったこともあるがテーマは山が基本で、「山は難しい」と太田さん。「ただ山を作ればいいのではなく、正面から見たときに平らに見えてはおもしろくないので、ちょっと奥行きを作ったり立体的に表現している」と言い、「弥彦山を作ったときは見た人から『こりゃ弥彦だな』と言われたのはうれしかった」。

赤城山を覆い尽くした花
赤城山を覆い尽くした花

大風景花壇のイメージは晩秋から初冬。赤城山の山頂付近には白い花が挿してある。弥彦菊まつりが始まったばかりのころは緑が多く、黄、赤の順に花が咲き、グラデーションが楽しめる。満開になると山頂の白い花が咲いて冠雪の赤城山に変わる。盛りを過ぎると今度は白い花がピンクに変わってまた景色が変わってくる。

太田さんのねらい通りの趣向を見せてくれるかどうかはわからないが、「3回くらい見ると楽しいんじゃないかと思います」と太田さん。何度も足を運んでくれることに期待している。

弥彦神社
住所/〒959-0323 新潟県西蒲原郡弥彦村弥彦2887-2
電話/0256-94-2001

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