1年で最も昼が短い「冬至」の22日、三条市の日帰り温泉施設「森の湯小屋 さぎの湯 しらさぎ荘」では、冬至につきものの「ゆず湯」のサービスを行い、赤ちゃんの顔くらいある大きな新潟県産ユズ「獅子柚子(シシユズ)」も浮かべて入浴で季節感を味わってもらう。
本格的な冬の寒さが始まるころとされる冬至に、ゆず湯に入ると血行促進や風邪予防など病気知らずと言われ、銭湯でもゆず湯にするところが多い。
同施設は毎年、ゆず湯のサービスを行っているが、ことしは指定管理者が変わったこともあり、初めて獅子柚子を使う。男女それぞれの風呂に小ぶりなユズ各100個と直径約15センチ近い獅子柚子10個を冬至当日、浴槽に浮かべる。
獅子柚子は正しくはユズではなく、ミカン科ミカン属のブンタンの仲間。表面は、でこぼこした黄緑色で、ほのかな柑橘(かんきつ)系の香りがする。今回は新潟市秋葉区産の獅子柚子を使う。
「しらさぎ荘」と新潟市小須戸「花の湯館」の指定管理者を務める株式会社関越サービスでは、両施設で「ゆず湯」を行うとともに、前日21日まで地域の人にユズをもらう「柚子、ゆずってくださいキャンペーン」を実施している。
「花の湯館」は恒例行事なのでユズを持参する人が多い。しかし今回、初めて実施する三条市内からの提供は、残念ながら20日までに1件もなかった。同施設では健康を祈願する「冬至のユズ風呂」を大勢の人に楽しんでもらえたらと来館を待っている。