三条市内9つの中学校すべてで5日、卒業式が行われ、合わせて840人が9年間の義務教育を終えてそれぞれの学びやを巣立った。
大崎学園の開校に伴い今年度で閉校する大崎中学校(清水哲也校長・生徒267人)では、第71回卒業証書授与式が行われた。最後の卒業生は、男子47人、女子43人の計90人。入学式では手の甲が隠れる長さだったが、今は手首が見えるほどの学生服の胸にピンク色のリボン。ひとりずつ名前を呼ばれて登壇し、清水校長から卒業証書を受け取った。最後の卒業証書は第9402号と読み上げられた。
清水校長は式辞で、卒業生の3年間の活躍などを述べ、「大崎中学校はこの3月で長い歴史に幕を閉じ、大崎学園として生まれ変わりますが、皆さんが残した足跡は、これからも大崎中学校の歴史に輝き続けていきます」。
また、生徒会の企画で、感謝の言葉を書き添えたサクラの花びらには、両親にあてたものが多かったと紹介し、「サクラの花びらに表現された一人ひとりの言葉のように、ありがとうという素直な気持ちを伝えていくことができる人間であってほしい」。
さらに、「第71回卒業生の皆さんが、新たなステージに向けて自分の足でしっかりと大地を踏みしめ、輝かしい未来に向かって歩んでいくことを祈念します」と締めくくった。
来賓の国定勇人市長は祝辞で、卒業生の校内での活動、地域や小学生、下級生とのかかわりにふれ、「皆さんは大崎中学校の有終の美を飾り、大崎学園の礎をしっかり築きました」。
さらに、「苦楽を共にした仲間たちと、たくさんの思い出という宝物を大切にしていってください」、「皆さんには無限の可能性が秘められています。自らの力でこれから進む希望の扉を開き、大きな世界へ飛躍されることを祈っております」と願った。
また、自身の長男もほかの学校で卒業式に臨んでいると言い、保護者に対して皆さま方の気持ちを痛切に感じ、共有しているとした。
最後に、「先ほど校長先生が、皆さんにはいじめがまったくなかったと思っていると、それほど素晴らしい皆さんの和だと。私も同感でありました」とし、たくさんの小中学校を訪問し、さまざまな式典に臨むことがあったが、「皆さんほど和気あいあいと真心を込めて式典に臨んでいる学年に会うことはめったにありませんでした」と称えた。
「どうか自信と誇りをもって、最後の大崎中学校の卒業生としてその誇りを胸に、皆さんの限りない未来にすすんでいっていただきたいと思います。本日はご卒業まことにおめでとうございました」と卒業生の旅立ちを祝った。
式に続いて、全員合唱と卒業記念合唱で中学校生活の最後を飾った。