初めてスカイランニング日本選手権を兼ねた粟ヶ岳バーティカルキロメーター (2018.4.24)

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三条市と加茂市にまたがる名山、粟ヶ岳(1,293m)で全長5.5km、標高差1,000mを駆け上がる速さを競う「2018スカイランニング日本選手権 粟ヶ岳バーティカルキロメーター」が21日、三条市・日帰り温泉「いい湯らいてい」を拠点に開かれ、国内のトップ選手ら72人が出場した。来年はここでワールド・サーキットの開催を目指しており、幸先のいい夏を思わせる絶好の好天に恵まれた。

粟ヶ岳バーティカルキロメーターの計測開始地点の最終組、左のゼッケン「86」が男子優勝の上田瑠偉、右の「89」が準優勝の宮原徹
粟ヶ岳バーティカルキロメーターの計測開始地点の最終組、左のゼッケン「86」が男子優勝の上田瑠偉、右の「89」が準優勝の宮原徹

粟ヶ岳バーティカルキロメーターのフォトアルバム

粟ヶ岳バーティカルキロメーターは、見附市に本部を置くトレイルランナーズ代表の松永紘明さんのレースプロデュースで開かれ、ことしで3年目。男子61人、女子11人が出場し、それぞれ高校生、18歳以上49歳以下、50歳以上の3部門でタイムを競った。

開会式で集合写真
開会式で集合写真

あわせてトレイルランナーズカップ三条大会も開かれた。スカイランニングは垂直方向に高低差のある場所が舞台なのに対し、トレイルランニングは未舗装路を水平方向に走るのが基本。トレイルランナーズカップ三条大会は里山を走る2コースあり、4kmに54人、15kmに109人の163人が参加。それぞれ男女別で一般と50歳以上の2部門で競った。

奥にそびえる残雪の粟ヶ岳を駆け上がる
奥にそびえる残雪の粟ヶ岳を駆け上がる

この日は三条でことし最高の気温27.8度を記録する夏の暑さとなった。開会式では松永さんと新潟住みます芸人で地元下田地区出身の関田将人さんが盛り上げた。あいさつで国定勇人市長も来年はワールド・サーキットの開催を目指すとぶち上げた。

トレイルランニング三条カップ15kmのスタート
トレイルランニング三条カップ15kmのスタート

そして何よりも盛り上げに貢献したのは、下田中学校。生徒222人が総出でボランティアを務めた。開会式には吹奏楽部をはじめ222人が参加し、吹奏楽部の演奏で選手名の部分を「スカイランナーズ」に替えて応援歌を披露し、やんやの拍手でわいた。ほかの生徒もコースの各地で選手を待ち受け、ペットボトルをたたき、「頑張れー!」と声援を送った。

生徒だけでなく先生も応援したが、その先頭に立ったのがリーゼントの熱血漢、八木義克校長(55)。「先生は生徒のようすをしっかり見てもらうので、いちばん暇な私が」と自らトレイルランナーズカップの4km一般男子の部に出場し、26分50秒のタイムで23人中16位でゴールした。まさに玉の汗でゴールし、「いやー、きついですね。アップダウンがすごいので。ちょっと考え方が甘かったです」と笑った。

玉の汗で4kmを走り抜いた下田中の八木校長
玉の汗で4kmを走り抜いた下田中の八木校長

ことしから実行委員になり、「全日本選手権レベルの大会を一生のなかでもめったに見る機会がないので、本物を見せたい」と全校でボランティアに当たることを決めた。「子どもたちが場を与えるといろんなところで活躍してくれる」と言う。八木校長が下田中に赴任した昨年から学校で「日本一」というスローガンを掲げている。ことしのスローガンはさらに具体的に「私がやる日本一」で、自らも走ることで実践してみせた。

県央地域からバーティカルキロメーターに参加した人もいる。燕三条地場産業振興センターで働く長岡市の平賀仁さん(55)もそのひとり。年に3、4回、トレイルランニングのレースに参加しており、昨年のこの大会では今回は設定がなかった27kmを走るスカイランナーズに出場している。

バーティカルキロメータでスタートする燕三条地場産業振興センターで働く長岡市の平賀さん
バーティカルキロメータでスタートする燕三条地場産業振興センターで働く長岡市の平賀さん

健康診断の結果が悪かったからと走るようになって5年目、トレイルランニングは4年ほどのキャリアになる。「山は気持ちいいですよ。ロードは走ってたらみんなライバルだけど、山は走ってる最中もいろいろ話ながらできる」とその魅力を話す。

「雪がなければ1時間30分くらいを目指してますが、もうちょと遅くなるでしょう」とスタートしたが、ほぼ予想通りのタイム1時間55分24秒で16人中13位でゴールした。

バーティカルキロメーターで18歳以上49歳以下女子で3位となった蓑口さんのスタート
バーティカルキロメーターで18歳以上49歳以下女子で3位となった蓑口さんのスタート

燕市の蓑口めぐみさん(25)はトレイルランニングの大会で主催者の松永さんやこの大会9位だった松本大さんに誘われて出場したが、「アジアで戦う人たちばっかりで、地元でしか活動していない人間には場違いで」と苦笑い。昨年、粟ヶ岳をふつうに登山しているが、「5kmという距離を走れるかどうか。まったくイメージができない」と不安いっぱいだった。

しかし結果は1時間17分36秒で、18歳以上49歳以下女子で5人中3位という快挙を成し遂げた。

バーティカルキロメーターで男子優勝の上田瑠偉、女子優勝の高村貴子
バーティカルキロメーターで男子優勝の上田瑠偉、女子優勝の高村貴子

競技の結果、18歳以上49歳以下男子はこの大会で2連覇している皇帝、宮原徹に1分余りの差をつけて上田瑠偉が52分40秒で優勝。18歳以上49歳以下女子ではスカイランナーワールドシリーズ3位の高村貴子が1時間11分22秒で優勝した。各部門3位以上は次の通り。敬称略。

粟ヶ岳バーティカルキロメーター
5.5km 高校生 男子
順位 氏名 記録 総合
順位
地区
1 近江 竜之介 0:57:35 3 京都府
5.5km 高校生 女子
1 石本 楓 2:23:34 11 富山県
5.5km 18歳以上49歳以下 男子
1 上田 瑠偉 0:52:40 1 東京都
2 宮原 徹 0:53:59 2 静岡県
3 牛田 美樹 0:58:50 4 鹿児島県
5.5km 18歳以上49歳以下 女子
1 高村 貴子 1:11:22 1 北海道
2 立石 ゆう子 1:16:02 2 東京都
3 蓑口めぐみ 1:17:36 3 燕市
5.5km 50歳以上 男子
1 近江 忠仁 1:07:18 19 京都府
2 皆木 雅仁 1:14:28 25 三条市
3 高林 秀一 1:14:38 26 見附市
5.5km 50歳以上 女子
1 木下 久美 1:21:46 5 大阪府
2 須藤 吉仕子 1:23:49 6 埼玉県
3 高村 まゆみ 1:29:36 8 富山県
トレイルランナーズカップ三条大会
4km 小学生以下の部 男子
1 小川 功貴 0:19:26 2 小千谷市
2 飯塚 凛玖 0:21:38 7
3 竹原 康樹 0:23:01 11 東京都
4km 小学生以下の部 女子
1 中原 姫花 0:21:38 1 新潟市
2 竹原 笑子 0:24:42 3 東京都
3 齋田 菜月 0:25:23 5 新潟市
4km 一般の部 男子
1 多田 有輝 0:18:33 1 三条市
2 皆川 友晴 0:19:44 3 三条市
3 山崎楓雅 0:19:44 4 三条市
4km 一般の部 女子
1 首藤 寿子 0:21:48 2 新潟市
2 広瀬 恵理 0:25:08 4 長岡市
3 中原 直美 0:26:15 7 新潟市
15km 一般の部 男子
1 竹村 直太 1:19:52 1 福井県
2 小林 大輔 1:22:34 2 新潟市
3 五十嵐 豊和 1:39:31 3 胎内市
15km 一般の部 女子
1 猪俣 美樹 1:56:44 1 福島県
2 石井 裕美 2:05:15 2 新潟市
3 本間 夏実 2:24:33 3 新潟市
15km 50歳以上の部 男子
1 穴沢 保 1:42:04 6 魚沼市
2 山崎 保光 1:42:38 7 新潟市
3 土屋 智由 1:45:50 10 栃木県
15km 50歳以上の部 男子
1 ピーターソン
ハイディ
2:43:44 5 群馬県
2 中島 和枝 2:49:07 6 新潟市
3 秋山 愽子 2:51:12 7 上越市

(佐藤)


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