捧武さんの電鉄写真が初めて新津鉄道資料館に (2019.5.26)

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5月18日から6月24日まで新潟県新潟市秋葉区にある新潟市新津鉄道資料館で、捧武写真展「電鉄浪漫−捧武が撮り続けた風景−」が開かれている。県内を代表するアマチュア写真家で燕市で活躍した捧武(ささげ たけし)さん(1933-2010)が新潟交通電車線のある風景などを撮った写真が、県内一の鉄道ファンの聖地といえる新津鉄道資料館に初めて展示されている。

新潟市新津鉄道資料館で開かれている「電鉄浪漫−捧武が撮り続けた風景−」
新潟市新津鉄道資料館で開かれている「電鉄浪漫−捧武が撮り続けた風景−」

捧さんは燕町(今の燕市)に生まれた。布団店を営みながら1955年から田園風土を撮り始め、モノクロ写真にこだわって撮影し、現像、焼き付けでまで自分で仕上げた。

72年に発刊した写真集『田園の風景』は第2回林忠彦賞を受け、全国の頂点に輝いた。「電鉄(でんてつ)」の愛称で親しまれた新潟市の白山駅と燕市の燕駅を結んだ新潟交通電車線は1933年に開通し、99年に全線廃止された。全線廃止になった年に撮りためた写真を収録した『電鉄浪漫(ろまん)』を発刊。個展も開き、大きな反響を呼んだ。

2010年に77歳で死去したが、亡くなる直前にまるでそのことを予期したかのように『電鉄ロマン』パネル写真32点をかぼちゃ電車保存会に寄贈した。電鉄で走っていた車両は、緑と黄に塗り分けられていたことから通称「かぼちゃ電車」と呼ばれた。かぼちゃ電車保存会は、電鉄の旧月潟駅でかぼちゃ電車を保存する活動を行っている。

これまでも寄贈を受けた写真は各地で展示されているが、新津鉄道資料館での展示は初めて。全線廃止20周年を記念して企画された。電鉄の中ノ口川の舟運の代替を目的に敷設されたが、線路は中ノ口川の左岸側に沿っている。右岸側にならなかったのは、川を渡る鉄橋の建設コストがかさむからなど諸説あるようだが、写真の展示もこれまでなぜか中ノ口川の左岸側ばかりが会場で、今回初めて中ノ口川を渡って展示された。

小中川駅の駅名板などかぼちゃ電車保存会が所有する電鉄関連資料も
小中川駅の駅名板などかぼちゃ電車保存会が所有する電鉄関連資料も

写真は1952年から99年にかけて撮影された32枚すべてを展示。52年の写真「ああ、燕駅」は、燕市で洋食器産業が華やかなりしころの朝、たくさんの工員をはき出す燕駅前のにぎわいを撮影。60年の「なつかしの凧合戦」は中ノ口川をはさんで行われている白根凧合戦の会場のすぐわきをかぼちゃ電車が通過している。

電鉄とは直接関係のない、沿線でモモを栽培する農家の人たちの姿。全線廃止後にがれきとなって放置されている白山駅の駅舎もとらえている。当時を知る人には懐かしく、若い人には逆にモノクロ写真が新鮮に映る。

写真のほかにかぼちゃ電車保存会が所有する小中川駅の駅名板、白根駅の運賃表、月潟ー燕駅間が廃止されたときに電車に取り付けたヘッドマークなど電鉄関連資料も展示されている。

(佐藤)


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