[ドットコラム]長岡市の幼児殺害事件がドラマと重なる (2019.6.13)

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6月12日、生後3カ月の長女を床に落として殺したとして長岡市役所の女性職員が逮捕されたニュースに息をのんだ。終わったはずのテレビドラマが再び始まったような感覚にとらわれた。

そのドラマは、角田光代の同名の小説が原作のWOWOWの連続ドラマW「坂の途中の家」。6月1日放送の最終話で全6話が完結した。生後8カ月の娘を浴槽に落として殺した母親の裁判を通じ、裁判員を務める人たちのそれぞれの物語が同時進行し、事件と重なっていく。

主役は柴崎コウが演じる母親。子育てに悩み、被告は自分そのものではないかと感じ、裁かれているのは被告だけでなく、自分も裁かれていることに気づく。何が、誰が正しいのか。それぞれの選ばれ裁判員は、親子や夫婦の関係を見つめ直し、最後はそれぞれが何らかの解を見い出す。これほど考えさせられる物語はひさしぶりだった。

ドラマの中で主役の母親が、赤ちゃんを落とすシーンが繰り返し使われた。それは母親が封印していた記憶だったことが最後になって思い出す。今回の幼児殺害事件は、ドラマにぴったりと重なる。

最終話の判決で裁判官は、根本的な理由は「本件に関係する夫や義理の母といった家族を含めたすべての人間のさまざまな事情が重なり、それらが一手に被告人に対する大きな心理的圧力になったと見るべき」とし、「そのすべての責任を被告人ひとりに背負わせるのは必ずしも妥当ではない。本来であれば関係するすべての人間がこれを分かち合うべきもの」と結ぶ。

今回の長岡市の事件も動機など詳しくは、これからの捜査でそれなりにわかっていくだろう。「仲のよさそうな夫婦だった」という声もある。ドラマでも裁判官は「被告人の罪は被告人1人によってなされたもの」と前置きしている。長岡市の事件でも容疑者の母親が処罰を受けるのは当然としても、軽軽にすべての責任を容疑者に負わせて一件落着という気分にはなれない。


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