抽象絵画のような書の個展 三条市の木原光威さんが新潟市で (2022.4.28)

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書家の木原光威(きはら こうい)さん(60)=新潟県三条市井栗=の個展「書の彷徨(ほうこう)『木原光威展』」が5月1日(日)まで「ART ギャラリー HAFU」(新潟市北区太夫浜)で開かれている。

書の彷徨「木原光威展」で解説しているのがアートディレクターの佐藤さん
書の彷徨「木原光威展」で解説しているのがアートディレクターの佐藤さん

木原さんは新潟大学教育学部書道科を卒業し、現日会副理事長、太空会副会長、新潟県書道協会副会長などに就き、書道研究「洗心書院」を主宰する。今回は小説家の中島敦の短編小説『山月記』をモチーフにした「主張する行間山月記」や展開した箱をイメージして書いた「箱」のシリーズなど、書と言うより抽象絵画に近い作品22点を展示している。

このギャラリーはオープンしてことしで4年目。月1回のペースで彫刻、絵画、陶芸などの展覧会を企画しているが、書の展示は木原さんが初めて。オーナーのアートディレクター、佐藤晴夫(はるお)さん(70)が木原さんの作品にほれ込み、個展の開催を依頼した。

ギャラリーの佐藤さんを驚かせた作品「主張する行間山月記」
ギャラリーの佐藤さんを驚かせた作品「主張する行間山月記」

昨年6月ころ、Facebookで木原さんの作品「主張する行間山月記」を目にした。「ヨーロッパの写真的な遠近法に寄らないリアリズム空間が平面にできるということをうまく生かしながら作品づくりすることが大きな現代美術の課題だった。それを木原さんがこんなに優れて奥行き感を出しながら、そこに空間をつくり、ドラマをつくりあげていく。そのことにびっくりした」と佐藤さんは木原さんの作品との出会いの衝撃を話す。

「『山月記』をテーマにしながら行間からわき出てくるものを彼は墨で書く作業をしている」、「竹林の中で七転八倒してるような風景がそこに見えてくる」と評し、「世の中を変えていこうという作品。果敢に挑戦している」と書に向かう木原さんの姿勢を絶賛する。

「箱」のシリーズ
「箱」のシリーズ

佐藤さんは木原さんの作品を書と言うより絵画として見る。「1本の線を引く行為にしてもやっぱり日本の精神性や文化性が蓄えられて知らず知らずに身についている。あるいは墨のなかにそういうものがある。“墨に五彩あり”という言葉があり、墨は非常にバリエーションをもっている」。

さらに「こういう最先端の作品づくりはほとんど新潟にない。実はすごいことをしている。ぜひ応援してできるだけ大勢の方から見ていただきたい。そういう視点でとらえて、墨だけでもヨーロッパに負けない美しさや空間づくりができることに気づきながら、あらためて書を考えてほしい」と木原さんの作品が多くの人の目にふれることを願っている。

毎日午前10時から午後5時半まで、入場無料。問い合わせは「ART ギャラリー HAFU」(電話:025-258-4515)。

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