地域の食文化にふれる観光「ガストロノミーツーリズム」で新潟への観光誘客を図ろうと7日、ローカル・ガストロノミーを実践する県内の優れた事業者を表彰する「新潟ガストロノミーアワード」が創設。新潟に来て味わいたくなる食を表彰で発信して新潟観光につなげる取り組みがスタートした。
公益社団法人新潟県観光協会(会長・花角英世知事)と一般社団法人ローカル・ガストロノミー協会(岩佐十良代表理事)が創設した。飲食店、旅館・ホテル、特産品の3部門で11月末まで自薦、他薦による一般応募を受け付けるとともに、特別審査員9人とローカル審査員5人が選ぶ事業者と合わせて一次審査を行う。
一次審査通過者を対象に二次審査を行い、飲食店部門100、旅館・ホテル部門と特産品部門はそれぞれ30を選定し、来年2月中旬ごろ発表する。
さらにそのなかから各部門1点の大賞のほか特別賞を決め、3月上旬にガストロノミーに関するシンポジウムを兼ねた授賞式「Niigata Gastronomy Award」を開いて受賞者を発表、表彰する。
地域の風土、歴史や文化を料理に表現する「ローカル・ガストロノミー」の理念を体現し、地域社会とのかかわりに積極的な新潟県内の飲食店や宿泊施設、酒や土産などを発掘する。
料理のおいしさやレストランのクオリティーだけの評価にとどまらず、地域の食、食の関連産業などとの連携、取り組み、サスティナビリティー、フィロソフィーなどを総合的に評価、表彰。県内外に新潟の食の素晴らしさと奥深さを発信して食を軸とする観光誘客はもちろん、地域経済の発展を目指す。
7日行われた記者会見には、新潟県観光協会の早福亮常務理事、新潟ガストロノミーアワードの総合プロデューサーでローカル・ガストロノミー協会の岩佐十良代表理事、新潟ガストロノミーアワードの中村孝則特別審査委員長と島村美緒事務局長が登壇した。
2020年に「ミシュランガイド新潟2020特別版」が発行されているが、岩佐代表理事は「ミシュランガイドはその土地のものを必ずしも表現しているものが賞を取るわけではない」ということと対比し、「味だけで評価するものではなく、その背景にある新潟県内の素材をいかに使って、いかに理解し、生産者とともに料理を作り、観光業と第一次産業、加工業まで含めて持続的な発展を考えている事業者からもっと活躍をしていただく」と特徴を話した。
早福常務理事は「新潟県を観光で売っていくための最も重要なコンテンツのひとつと思っている」と話すなど、それぞれに新潟の観光における食の可能性に期待した。審査員は次の通り。敬称略。
■特別審査員長
■特別審査員シェフ
■特別審査員メディア
■特別審査員フーディ
■ローカル審査員
■総合プロデューサー