4月1日に純米大吟醸「そらとなでしこ」の発売に向けて、新潟県にゆかりのある日本航空の客室乗務員らが弥彦酒造(新潟県西蒲原郡弥彦村)と日本酒をつくるプロジェクトは、いよいよ佳境。11日は酒米を発酵させる麹(こうじ)造りを行った。
酒類卸の新潟酒販株式会社(雫石明社長・新潟市西区流通センター3)と弥彦酒造は昨年、「女性による、女性のための日本酒」をコンセプトに女性社員でしぼりたて生原酒「READY! LADY! READY!(レディ!レディ!レディ!)」をつくって話題を集めた。
それに続く第2弾で、客室乗務員らで女性社員だけで清酒を造る。昨年5月に手作業の田植えから始まり、11月には手で稲を刈って収穫。そして今回は麹造りとなった。
客室乗務員2人を含め日本航空新潟支店の女性社員5人が参加。弥彦神社によるおいしい酒ができるように祈る神事を行ってから作業を始めた。蒸しておいた酒米「山田錦」を広げて粗熱を取ってから、30度以上に保った麹室(こうじむろ)に移し、麹菌を振りかけて湿度を保つように丸くまとめて布をかぶせるまで作業した。
筒井玲子支店長は「おいしくな〜れという思いを込めた米にさわった」と話し、「新潟にはたくさんおいしいものがあるので、それと一緒にぜひ食中酒としても召し上がっていただきたい相談してつくらせていただいている」。
JALふるさとアンバサダーに着任している客室乗務員の小川良美さんは母が新発田市出身で自身も新発田市生まれ。酒の名の「そらとなでしこ」は、女性だけでつくる酒なので、強く、たおやかな女性をイメージするヤマトナデシコの花に由来し、空にかかわるメンバーなので「やま」を「そら」のワードに入れ替えたと言う。
小川さんは作業を終えて「感無量だった。この商品を手に取っていただく方の顔を思い浮かべながらひとつひとつの工程の作業を心を込めて行った」と話し「たくさんの方々に親しみをもっていただけるような優しい味わいになるようにつくっていきたい」と願った。あとはしぼりの作業を行って完成を待つばかりだ。