新潟県三条市の保内小学校(湯谷俊彦校長・児童104人)5年生は、総合的な学習の時間に栽培したコメでポン菓子を作り、29日から地元の「道の駅 庭園の郷 保内」で販売している。初日29日は5年生が売り子となって在庫の半分ほどが売れた。
保内小5年生は毎年、総合的な学習の時間に学校田で田植えから稲刈りまで行い、コメづくりの全工程を体験している。ことしの5年生は「自分たちで育てたコメのおいしさをもっと多くの人に知ってほしい」と、収穫したコメで加工品を作ることを発案した。
「道の駅 庭園の郷 保内」は石川県の土産品を紹介する「道の駅 のと千里浜」の復興応援フェアを開催したつながりがある。ポン菓子を特産品にしている「道の駅 のと千里浜」に製造で協力を依頼し、「道の駅 庭園の郷 保内」で販売することにした。
さらに売り上げの一部は、「道の駅 のと千里浜」を通じて能登半島地震と奥能登豪雨の2つの大きな災害に見舞われた被災地へ寄付する。
ことしは学校田で240kgのコシヒカリを収穫した。ポン菓子をプラスチックカップに入れ、50g入り1個税込み500円で販売。白米250、玄米150の約400個を製造した。
昨年は5年生が企画したクッキーを100個製造して「道の駅 庭園の郷 保内」で販売した。すぐに完売したため、ことしはたくさん用意した。
販売価格500円のうち200円を寄付に充てるので、完売したら約8万円の寄付になる。売り上げから被災地へ製造工賃も支払う。プラスチックカップに張ったラベルも5年生がデザインした。
発売の29日は総合学習として午後から5年生10人のうち7人が「道の駅 庭園の郷 保内」が出向いてポン菓子を自分たちで販売した。女子は田植えのときにも着た早乙女の衣装、男子ははっぴを着て「ポン菓子いかがですか」、「香ばしいですよ」と来店客に声をかけて販売した。
5年生の保護者の来店、購入が中心。「こんなに本格的になるとは思わなかった」と仕上がりに感心して2つ、3つとまとめ買いしていた。5年生が販売する姿に足を止める人も目立ち、売れ行きは順調だった。今後も在庫がなくなるまで「道の駅 庭園の郷 保内」で販売している。