新潟県加茂市でことしも「憲法記念日」の3日、加茂文化会館で二十歳を祝う会が開かれた。五月晴れの穏やかな陽気に恵まれ、対象者256人の3分の2の164人が出席して二十歳の節目を祝った。
山川雅巳教育長は「こんな言葉を聞くことがある。お客さんからありがとうと言われて、仕事にやる気が出ると。そのありがとうという言葉は、してもらったことだけでなく、誠意に感謝しているととらえると、それは仕事をすることの誇りにつながる。そんな誇りを皆さまひとりひとりがさまざまな思いでもっていただければと思う」と述べた。
藤田明美市長は「わたしから皆さんに期待することは、人とつながり、多様な価値観にふれ、互いに支え合うなかで、皆さん自身の可能性を大きく広げていってほしいということ。同じ年に生まれ、今こうして同じ場所に集い。成長を喜び合える仲間がいること、これは奇跡であり、必然でもある。このご縁であるつながりを、いつまでも大切にしていってほしい」と願った。
来賓の白川克博廣市議会議長は、偏見のない人、地球サイズで物事を考える人、バランスのとれた人になってほしいと求め、「皆さんの新しい知識と行動力が加茂市の目指す笑顔あふれるの、しかも実現には必要」とお祝いの言葉を述べた。
二十歳を代表して加茂中学校を卒業し高校では生徒会長も務めた新潟国際情報大学国際学部3年で安中大和さん(20)が二十歳の誓いを述べた。
これまで20年間を振り返り、懐かしさや楽しさよみがえる一方で、毎日のように感じていた高揚感が消えてしまったことに気づく。すべてが美しく、何でもできると思ったあのころに戻りたいとも感じる。
気がつけばおとなになり、時間の流れとともに成長して、今後も止まることなく、あっという間に人生の階段を登っていくだろう。
これから環境の変化や人間関係のトラブルで行き詰まることがあるかもしれないが、大抵のことは時間が解決してくれると信じている。
「どんな経験も今後の話の種になり、自分にとって大きな財産になると考え、若いうちにしかできないことに勇気をもって挑戦し、自分の夢をもっていきたい。ゆっくりでも一歩ずつ進み続ければ、自分の見たい景色が見えてゆき、夢が形になっていく。それぞれのペースで、おとなの責任感をもちながら、自分のやりたいことを気がすむまでやり、自分の人生に花は咲かせていってほしい」。
両親の支えに感謝し、「父母の理想像を超える成長を見せていくので、楽しみに体に気をつけて待っていてください」、「これまでわたしたちを支えてくださった方々の思いを胸に、おとなとしての責任をもち、歩んでいくことを誓う」と締めくくった。
このあと二十歳を祝う会の実行委員のアイデアで加茂青年会議所があかりのイベントなどで活用した和傘のディスプレーの前で記念写真も撮影した。