14日、15日の2日間の新潟県三条市・八幡宮の春季大祭「三条祭り」にあわせて、八幡宮のおひざ元にゆかりの有志でつくる敬神会(池田健治会長)は宵宮の14日、ことしも新しい鈴緒を編んでぴかぴかに磨き上げた鈴とともに拝殿に下げた。
毎年5月1日に拝殿に下がる鈴を下げ、会員が持ち回りで2週間かけて磨きあげる。宵宮の14日に毎年、新しい鈴緒を編んで鈴と一緒に奉納している。
敬神会はそのためだけに存在する。いつ始まったのか分からないが、真ちゅう製の大きな鈴には「昭和47年5月吉日」と刻む。
ことしの鈴磨きは相場浩さん(56)が担当。鈴緒を編む作業には6人が参加し、いつものように八幡町に住む会長の池田健治さん(85)の家の前にブルーシートを広げて作業した。
荒縄を束ねてそれぞれ黒、赤、白の布で包んだ3本、作る。さらにそれをねじり上げて1本の鈴緒に。先端を房で覆えば完成だ。作業は順調で1時間ほどで終わり、八幡宮へ運んだ。
かごを担ぐように鈴を下げた棒の前後を肩に載せて拝殿へ運び、神前に鈴緒を敷いた上に鈴を供えて清払いのあと、はしごに登って拝殿の屋根の下に取り付けた。
会員の身内も見学し、「最初から最後まで見たのは初めて」と感心。さっそく鈴緒を引いて鈴を鳴らすと音色もこれまでと違ってひときわ美しく聞こえているようだった。